東京大田区の住宅地に眠る、今はなき「戦国城跡」 痕跡探しの手掛かりとなる“必要4条件”とは

東京23区にある城跡といえば、誰もが思い浮かべるのが「江戸城」。しかしそれ以外はほとんど知られていません。遺構の残っていない城跡を探す方法について、歴史ライターの永嶋信晴さんが解説します。


見晴らし、高台、崖、近くに川……

1. 見晴らしのよい高台
2. 台地のまわりが急峻な崖になっている
3. 台地の中に一定の広さの平坦な土地がある
4. 近くに川が流れている

 近くに川が流れているかどうかは確認できませんでしたが、その他の条件はすべて一致しています。

 戦国の城の最大の目的は、敵の攻撃から味方を守ること。当然、急峻(きゅうしゅん)な崖の上にある見晴らしのいい高台は、敵の奇襲攻撃を発見しやすいのです。

 それを考えると、急な石段が示すように、萬福寺がある高台は守りやすそう。

 家来の数が限られる地侍クラスの武将の城は、城の曲輪(くるわ)が広過ぎないことも大切です。ちなみに曲輪とは、城の内外を土塁や石垣、堀などで区画した土地。それが広すぎると兵力が分散して、逆に守りづらくなるのです。

 その点、萬福寺は、戦国の城の曲輪に適した広さの境内がありました。

 一番魅力的なのは、四方を見渡すことができる眺望です。

萬福寺からの眺望(画像:永嶋信晴)

 この見晴らしなら、近づいてくる敵の動きを素早く察知することができるでしょう。

 実は、馬込城に限らず、東京23区にかつて存在したという戦国の城跡は、一部の例外を除き、ほぼ上記の条件に一致しています。なぜなら、それらの条件を満たす土地を選ぶことで、最小限の労力で堅固な城を築くことができるからです。

自然地形を生かした築城


【画像】「城跡探し」で歩いた場所

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