なぜ渋谷駅の地下商店街「しぶちか」には昔ながらの小さなお店が並んでいるのか?

渋谷駅地下にある渋谷地下商店街、通称「しぶちか」。7月のリニューアルオープンで再び注目を集めましたが、そもそもどのような経緯で作られたのでしょうか。フリーライターの大居候さんが解説します。


東急からの資金援助で「東洋一」に

 一方の地下街の計画ですが、当時は東京都はもちろんのこと、渋谷区も財政的に困難で資金を確保できませんでした。

 そこに、東京都の建設局長などを歴任し、戦災復興計画の立役者だった石川栄耀(歌舞伎町の都市計画立案でも名を残す人物)が妙案を出します。それは、大企業からの資金援助を受けて建設するというものです。

 渋谷で街づくりに資金を投入してくれる大企業といえば、東急です。

 当時の社長・五島慶太は幾度かの会合を経て、これにゴーサインを出しました。数々の東京の建設史に名を残す五島の時代ですから、地下街もまた大規模な計画となりました。広さは1400坪、かかった資金は約4億円で、当時は「東洋一の広さの地下街」とされました。

 こうした経緯もあり渋谷地下街は東急などが出資する渋谷地下街株式会社(渋谷区渋谷)の運営となっています。

渋谷地下街株式会社のウェブサイト(画像:渋谷地下街株式会社)

 また、東急はこの地下街の繁栄に欠かせませんでした。地下街が誕生した頃には、東急線やバスに乗って、地下街に買い物へ来る人も多かったといいます。とりわけ、東急の革新とともに地下街も栄えた事例とされるのは、1977(昭和52)年の新玉川線(現・田園都市線)の開通です。

 このとき、地下街は1か月休業して、冷暖房設備や照明を整えるリニューアルを実施、その開通とともに大盛況となったと記録されています。

 現在では名義変更などにより、ヤミ市の時代から続く店舗は少なくなりました。それでもなお、昭和の香りを残しつつリニューアルした地下街には独特の魅力が存在しています。

 今後の東急の店舗リニューアル、渋谷の再開発の進展で、地下街はどんな変化を見せていくのか、とても興味深いところです。


【画像】50年前の渋谷駅

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