地元を離れた全ての人へ 一人で聴きたい感涙必至の「上京ソング」5選

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地元を離れた全ての人へ 一人で聴きたい感涙必至の「上京ソング」5選

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近藤ツヨシ

トレンドウオッチャー

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生まれ育った故郷を離れ、東京へ出てくる人にとって、くじけそうな日や心が折れそうになる夜は必ずやってきます。そんなとき、そっと寄り添ってくれる曲をひとつ知っていたら。大都会でひとり頑張るあなたに聴いてほしい「上京ソング」を五つ、紹介します。

そっと寄り添ってくれる名曲5曲

 憧れの街・東京。地元を離れ、さまざまな目的を持って上京する若者は毎年数多くいます。

 大学で勉強したい、ミュージシャンとして成功したい、とにかく地元を出たい――。どういった理由であったとしても、東京でのふとした瞬間に心が折れそうになったり、地元が恋しくなったりすることがあるでしょう。

 またかつて上京を経験した大人にとっては、ほろ苦い思い出としてよみがえる記憶があるかもしれません。

ひとりぼっちで上京した東京のイメージ(画像:写真AC)



 そんなとき、わずかでも心の支えとなってくれる音楽があります。

 上京者が思わず感情移入してしまうような、東京や上京をテーマにした楽曲はこれまでいくつも制作されてきました、自分のシチュエーションを重ね合わせられる1曲を聴くことで、また明日も少しだけ頑張ってみようという気持ちになれるかもしれません。

 上京したての若者に聴いてほしい、東京をテーマにした楽曲を五つ紹介します。

ケツメイシ『東京』

 1曲目は、男性4人組ヒップホップグループ・ケツメイシの『東京』です。

 エモーショナルなイントロから始まるこの曲は、地方から上京し、厳しい現実を前に一度は挫折するものの、再び夢に向かって突き進む様子を描いたものです。

東京の街角のイメージ(画像:写真AC)



 哀愁を感じさせるメロディーにのせたサビの歌詞、

<名前を呼ぶ 君の声が 今も胸に残る
 東京の街に住んで 大人になってたって
 今も君を思い出す>

という部分では、昔の恋人と地元で過ごした時間に思いをはせています。

 夢をかなえるために恋人と別れて上京し、地元の仲間にも「帰ってくるな」と手を振られた。それでも覚悟を決めて東京に出て、孤独や不安を分かち合う新たな仲間と支え合いながら、夢を叶えるまでは地元に帰らない。

 そういった決意を表しています。上京後の日々、壁にぶつかったときに、昔の恋人や仲間を思い出して聴いてほしい楽曲です。

ヒグチアイ『東京にて』

 次に紹介するのは、女性シンガーソングライター、ヒグチアイの『東京にて』です。

 悲しげでありながら力強さも感じる歌声が特徴的なこちらのバラード。会社をやめたサラリーマン、笑い方を忘れた芸人、結婚したい派遣社員……と、さまざまな立場の人から見える、変わりゆく東京・渋谷の風景を描いています。

<誰かの作った方程式じゃない
 新しい答えを作ろうよ 最初で最後
 きみだけの きみだけの東京にて>

という歌詞は、東京で思い描いた姿になれていなくても、それはそれで素晴らしいんだというメッセージとして捉えることができます。

 街が変わりゆくのと同じように、自分も成長して変わっていかなければならない。そういった焦燥感に駆られている人の心に突き刺さる楽曲ではないでしょうか。

 気分が沈んでいるときに、渋谷の街を歩きながら聴いてほしい楽曲です。

くるり『東京』

 続いては、男性ロックバンドくるりの『東京』です。

 遅いテンポで鳴り響くギターサウンドが印象的なこの曲は、東京という街への期待と、離れた故郷を次第に忘れていってしまう不安を描いています。

<君がいない事 君と上手く話せない事
 君が素敵だった事 忘れてしまった事>

とたたみかける歌詞における「君」とは、遠距離恋愛中の彼女(または片思いの相手)という解釈ができます。

 彼女のことは好きなものの、夢を追いかけるために上京。寂しくなって電話してみたら、うまく話ができず、“東京にいる自分”と“地元にいる相手”の感覚が合わなくなっていることに気付き、不安に感じているのです。

 東京で寂しい気分になったとき、地元に残っている大切な人を思い出して聴いてほしい1曲です。

YUI『TOKYO』

 次に紹介するのは、女性シンガーソングライターYUIの『TOKYO』です。

 切ないアコースティックギターの音から始まるこの曲は、福岡出身のYUIさんが17歳で上京するときの心情をつづったものです。

さまざまな地方から上京した人々が行き交う東京ターミナル駅のイメージ(画像:写真AC)



 住み慣れた街を出て、駅まで向かうバスの中で友達にメールを送信。

<朝のホームで 電話もしてみた
 でもなんか違う気がした>

という歌詞からは、東京で夢をかなえるためには後ろを振り返っていてはダメだという強い意志が感じられます。また、

<窓の外に続いてるこの町は
 かわらないでと願った>

という部分においては、東京に住んできっと自分は変わってしまうけれど、故郷は変わらないでほしい、東京でうまくいかなくなっても、帰る場所があってほしい――といった思いをくみ取ることができます。

 地元の街並みを思い出しながら聴いてほしい楽曲です。

福山雅治『東京』

 最後に紹介するのは、男性シンガーソングライター福山雅治の『東京』です。

 ドラマ『スローダンス』(フジテレビ系、2005年)の主題歌として流れたこの楽曲。冒頭の、

<涙や弱さや素顔なんて この街じゃ
 誰にも見せちゃいけないって 思ってた>

という歌詞では、東京には人が多いのになぜか孤独を感じてしまう心情を表しています。

 そんな日々の中で、出会った大切な人。

<僕は愛を歌うよ 君がくれた希望を
 心に咲く花を>

という歌詞においては、東京で生きる希望を見せてくれた“君”への感謝が込められています。東京で出会った恋人のことを思いながら聴いてほしい楽曲です。

上京の曲にはバラードが多い

 今回紹介した5曲は、全てスローバラードやミディアムテンポの曲でした。

 東京や上京をテーマにした曲には、こうした感傷的なトーンのものが多いという印象です。名だたる著名なアーティストたちも、自身の体験を踏まえて歌をつくるとき、少なからずセンチメンタルな気持ちになるのかもしれません。

夢や希望を持った人々が集まる東京のイメージ(画像:写真AC)



 東京は、夢と希望にあふれた街です。大いなる期待を胸に抱いて上京してきた若者も多いでしょう。

 しかし現実は厳しく、思うようにいかないこともたくさんあります。地元にいる昔の恋人や仲間、そして東京で新しく出会った大切な人のことを思いながら、自分の気持ちに寄り添う楽曲を聴いて、東京での日々を重ねていきましょう。

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