昭和の小学校に必ずあった「飼育小屋」が知らぬ間に姿を消したワケ

昭和時代の小学校にあった動物の飼育小屋。しかし今ではその数を急激に減らしています。いったいなぜでしょうか。エデュケーショナルライターの日野京子さんが解説します。


感染症への危惧

 しかし、2000年代に入ると状況は一変しました。その発端となったのが、鳥インフルエンザです。2003(平成15)年にオランダとベルギーで流行し、獣医師ひとりが亡くなりました。

 2004年は日本国内でも発生。翌2005年は東南アジアで大はやりし、現在も国内外問わず断続的に発生しています。鳥インフルエンザに感染した鳥に接触した場合、まれに発症することもあることから、学校での鳥やニワトリの飼育に対する不安が次第に高まっていきました。

 大手前大学(兵庫県西宮市)の中島由佳教授の「鳥インフルエンザ後の学校動物飼育の実態調査および子どもの心理的発達への飼育の効果究」(2020年)を読むと、学校での動物飼育の変化が明らかになっています。

 2017年から2018年にかけて全国約2000校の小学校に聞き取り調査を行い、それと並行するように、大学生に小学生時代(2003年~2012年)の動物飼育のアンケート調査も実施。

小学校のニワトリ小屋のイメージ(画像:写真AC)




 学校での「動物飼育なし」の割合は6.6%(2003年~2012年)から、14.2%(2017年~2018年)と倍増。飼育している動物の種類も、大学生でのアンケートでは鳥と哺乳類が86.4%を占めていましたが、2017年~2018年の調査では49.1%に激減しました。

 そのかわりに「魚・両生類・昆虫」の割合が50.9%と過半数に達し、小学校での動物飼育対象が大きく変わりました。

 折しも、2002年度から公立学校で完全週休2日制がスタートしており土日の餌やりも難しくなっていました。そして鳥インフルエンザが発生し、長らく続いていた学校での動物飼育の一大転機になったのです。

東京ではモデル校を選定


【図表】学校で「動物飼育」経験がある人の割合

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