なぜ牛丼チェーンは「24時間営業」なの? 知られざる理由は新橋の老舗店にあった!

都内の多くの人が利用する牛丼チェーン店。どの店舗も24時間営業で、牛丼だけでなく納豆定食や焼鮭定食を提供しています。いったいなぜでしょうか。『牛丼の戦前史』などの著書がある、食文化史研究家の近代食文化研究会さんが解説します。


24時間営業はコンビニ登場の14年前から

 塚越社長のユニークな発想は、牛丼のチェーン店化にとどまりませんでした。都会生活の深夜化、24時間化を見越して、365日24時間無休営業を開始、見事成功させたのです。

 日本初のコンビニ、セブン―イレブン第1号店開店はなんどき屋創業の14年後。しかも当初は24時間営業ではありませんでした。塚越社長の発想の先見性には驚かされます。

 ちなみに店名であるなんどき屋は何時も(なんどきも = いつでも)開いているところから名付けられた名前です。

1963年頃の新橋の航空写真(画像:国土地理院)




 そして、この24時間営業が掘り起こした需要が朝食です。

 コンビニもない時代、独身男性たちは朝食に苦労していたことでしょう。そんな朝食難民たちにとって、24時間営業のなんどき屋の存在は実にありがたいものだったのです。

 とはいえ朝から牛丼というのはちょっと重たい……という人向けに、なんどき屋が朝食の定番、納豆や焼鮭を定食として提供したのが、現在の牛丼チェーンの朝定食の始まりなのです。

具の定番が玉ねぎとなったのはなんどき屋以降

 戦前の牛丼の具といえば、長ネギが定番でした。玉ねぎを使用した牛丼は少数派だったのです。

玉ねぎの入った一般的な牛丼(画像:写真AC)

 しかし牛丼のチェーン店化のためには、年間を通じた材料の大量・安定供給が重要。季節性があり腐りやすい長ネギよりも、一年中安定して供給できる玉ねぎのほうが適していました。

 こうしてなんどき屋が採用して以降、牛丼には玉ねぎが定番となったのです。

24時間営業の模倣に失敗したあの老舗


【画像】「なんどき屋」の牛丼

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