池袋「本町」なのに池袋駅からずいぶん離れている理由

豊島区池袋本町は、繁華街である池袋駅周辺から遠く離れた場所にあります。本町なのになぜ? ルポライターの昼間たかしさんが解説します。


旧町域の一部が分割された理由

 豊島区は住居表示を実施する際に旧町域の一部ずつを分割して、新たな町域を設定している事例が非常に多いです。以下、事例の一部です。

・東池袋4丁目:池袋東1丁目、西巣鴨1~2丁目、日出町1~2丁目の各一部
・南池袋4丁目:池袋東3丁目、日出町1~2丁目、雑司ヶ谷1~3丁目の各一部
・雑司ヶ谷3丁目:目白町2丁目の全部、池袋東2丁目、雑司ヶ谷2~3丁目、高田本町2丁目の各一部

 これは元々は田畑や山林だったところが、整理されないままに市街地化が進んだためです。このあたりは江戸時代から天領(幕府領)、旗本領、寺社領が入り乱れた土地でした。つまり、無数の飛び地が複雑に入り乱れる地域だったのです。

現在の池袋駅周辺と明治初期の様子(画像:国土地理院、時系列地形図閲覧ソフト「今昔マップ3」〔(C)谷 謙二〕)(アーバン ライフ メトロ)




 明治以降、巣鴨村・西巣鴨村などが設立される時点でも整理は行われていますが、もとが田畑だったことに由来する複雑な地番はそのままでした。あまりに複雑なため、1軒の家の敷地が複数の町域に分割されている事例もざらでした。

 よく事例として上がっていたのが、山手線の大塚駅周辺(南大塚1~3丁目)です。現在の南大塚1~3丁目は、住居表示実施まで巣鴨5~7丁目と西巣鴨2丁目でした。そのため、大塚駅の方面に用事がある人が巣鴨駅で降りて迷ってしまうこともざらだったといいます。そうした混迷する状況を改善するために、大なたが振るわれたのが豊島区の住居表示でした。

 では、まず池袋本町の町名の由来から探っていきましょう。豊島区区民部区民課の制作した『東京都豊島区町名の由来』(1987年)に、こう記されています。

「昔の池袋村字本村から名付けられました」

 筆者は以前、2021年8月11日に配信したアーバンライフメトロの記事「渋谷区「本町」なのに渋谷駅からずいぶん離れている理由」で渋谷区本町について書きました。この渋谷区本町も現在の渋谷区の繁華街からは外れた地域にあるのですが、もとは幡ヶ谷村字本村だったことから本町という町名になっています。ということで、池袋本町も同様に昔の字名由来というわけです。

昔は街の中心地だった本村


【地図】池袋駅から池袋本町までの距離

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