震度7を体感せよ! 今こそ行くべき「防災体験施設」都内7か所

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震度7を体感せよ! 今こそ行くべき「防災体験施設」都内7か所

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マサト

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9月1日は「防災の日」。地震、台風、暴風雨、火災などいつ身近に発生するか分からない災害を、体験しながら学べる施設が東京都内には多数あります。ぜひ親子で訪れたい7施設を紹介します。

学んでおきたい、災害に対する知識

 毎年9月1日は「防災の日」です。関東大震災の発生日であることや、台風シーズンであることをふまえ、定められました。

 日本では各地で、地震、台風、豪雨による土砂崩れなど災害の発生が報じられています。これらを身近な危険と感じる人も多いでしょう。

 あるいは都会での被災をテーマとしたアニメ『東京マグニチュード8.0』などの映像作品から、危機意識を持った人もいるかもしれません。

 せっかくですから、丁寧に災害について学んでおきたいものです。特に小さな子どもが家庭では、親子でしっかり意識を共有しておく必要があるのではないでしょうか。

首都直下型地震をはじめとする災害は、いつ起きてもおかしくない(画像:写真AC)



 東京都内には、子どもも楽しみながら防災を学べる、アミューズメント性の高い施設が多くあります。本記事では、そうした施設7か所を紹介します。

※2021年8月28日(土)現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、予約制度を採っている施設、一部コーナーを休止している施設などがあります。訪問前に公式サイトをチェックしたり、問い合わせしたりしておくといいでしょう。

1. そなエリア東京

 まず紹介するのは、ゆりかもめ有明駅から徒歩2分、東京臨海広域防災公園内にある「そなエリア東京」(江東区有明)です。

 首都直下地震の被害想定に基づいた内容が売りであるため、都内に住む人や通勤する人は必見といえるでしょう。

 一番のおすすめは、入ってすぐの場所にある「東京直下72h TOUR」です。地震発生から自治体の支援体制が整うまでの目安とされている、72時間。この間、自力で生き残る術をアトラクション感覚で学ぶものです。

 ジオラマの中でクイズを解きながら、地震発生から避難の流れを疑似体験していきます。

 斜めに倒れた電柱、散乱した瓦礫(がれき)、地震発生を伝えるモニターなど、災害発生時の街並みがリアルに作り込まれているので、怖さを感じると同時に真剣に学ぶ気持ちも芽生えるはずです。入館料は無料です。

2. 東京消防庁 本所防災館

 続いてはJR・東京メトロ半蔵門線の錦糸町駅から徒歩10分、本所消防署と同じ建物内にある防災体験施設「東京消防庁 本所防災館」(墨田区横川)です。

 実際に起きた地震のデータを基にしたシミュレーションを体験できます。本物そっくりの地震を体で感じられるので、今後のために体験してみてはいかがでしょうか?

墨田区横川の「東京消防庁 本所防災館」(画像:(C)Google)



 また地震だけでなく「都市型水害体験」や「暴風雨体験」も注目を集めています。

「都市型水害体験」は、局地的な集中豪雨や津波などを想定してつくられたもの。浸水して水圧がかかった地下室・自動車のドアを開ける体験ができるので、思い切り踏ん張ってみてください。

「暴風雨体験」ではその名の通り、暴風雨の威力を体で覚えられます。とてつもない勢いで水が噴出されるので、その激しさに驚くはず。こちらのコーナーには手すりが備え付けられているのですが、それがないと立っているのも厳しいでしょう。

 これらの体験には年齢制限があるので、小さなお子さんがいる場合は事前に確認してみてください。入館料は無料。感染予防のため、予約制度で入館者数を制限中です。

3. 東京消防庁 池袋防災館

 池袋消防署と同じ建物内にあるのが「池袋防災館」(豊島区西池袋)。JR・東京メトロ池袋駅から徒歩5分という立地なので、通勤通学で利用している人には行きやすい施設です。

 こちらではインストラクターとともに、ツアー形式で防災体験ができます。地震、煙、消火をメインとして、救助・救急体験や防災にまつわる映像視聴も可能です。

 また日常ではなかなか触ることのない消火器や自動体外式除細動器(AED)の扱いも学べます。インストラクターの説明を聞き、実践したことを覚えておけば、もしものときも安心でしょう。

 防災体験ツアーには「基本コース」、「ショートコース」があります。基本コースの内容・所要時間は地震、消火、煙、防災映画または救急でおよそ1時間40分、ショートコースなら地震、視聴覚でおよそ50分です。

 また、夜間の災害を想定した「ナイトツアー」も、金曜17時と19時(現在休止中)から実施しています。こちらも入館料無料。感染予防のため、事前予約で入館者数を制限しています。

4. 東京消防庁 立川防災館

 JR立川駅からほど近く、立川消防署に隣接した、大型の防災体験施設が「立川防災館」(立川市泉町)。

「こども防災体験広場」などがあり、楽しみながらの学習を前面に押し出しています。そのため小さい子どもと訪問するのにうってつけです。

立川市泉町の「立川防災館」(画像:(C)Google)



 前出の池袋防災館と違い、防災ミニシアター、地震、煙、消火、応急救護、救出救助、VR防災体験から、好きなコーナーを選択します。決まったらインストラクターに案内してもらいましょう。

 例えば救出救助のコーナーでは、倒壊した家屋からの救出活動を疑似体験できます。家屋の倒壊した様子がリアルに作り込まれた空間なので、自ずと真剣になるはずです。

 ひとつの体験につき所要時間は約30分。スケジューリングの目安にしてください。

 そのほか119番通報の練習ができるコーナー、ゲームやクイズといった体験展示も充実しています。入館料無料。感染防止のため、入館者数を制限中。また中止しているコーナーもあります。

5. 東京都北区防災センター

 続いてはJR上中里駅、東京メトロ西ケ原駅から徒歩5分の場所に位置する体験施設「東京都北区防災センター」(北区西ヶ原)。

 地震に関する展示がそろった「地震の科学館」として運営されています。飛鳥山公園が近いので、散策がてら寄れるのも魅力。

 こちらで押さえておきたいのは、震度7までの揺れを実際に体験できる「地震体験」や、煙にまかれたときの対処を学べる「煙体験」です。

 地震体験では関東大震災、阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震など、過去に起こった大地震の揺れを実際に体験できます。ニュースで見た震度6や7といった地震の衝撃を、しっかりと体感しましょう。

「煙体験」は、火災による煙の充満が再現された空間で、避難のやり方を学べます。学校で習った人も多いかとは思いますが、いざとなると混乱してしまうかもしれません。そうならないよう今一度、適切な立ち回りを身につけておきましょう。

 入館料無料。感染防止のため、一部体験を中止しています。

6. 気象庁 気象科学館

 続いては天気や台風などの自然現象、さらに火山などを扱う、気象庁運営の「気象科学館」(港区虎ノ門)。2020年に千代田区大手町から港区虎ノ門に移転し、リニューアルしました。

港区虎ノ門の「気象科学館」(画像:(C)Google)



 いろいろなコーナーがあるなか、災害にフォーカスしたものとしては、まず入り口近くの「災害ポイントウォッチャー」が挙げられます。

 こちらは災害時に身を守る方法を、クイズ方式で学べるものです。備え付けのモニター画面にタッチして回答しましょう。用意されたシチュエーションは、地震・津波、台風、局所的大雨の3種類です。

 意外な見落としに気づけるので、子どもだけでなく大人にとっても勉強になります。

 またもうひとつ体験しておくべきなのが「緊急地震速報トライアル」。

 緊急地震速報は、突然鳴り響く音が怖くてドキドキしてしまうという人も少なくないようです。こちらの展示では、緊急地震速報の仕組みや、聞いたときに取るべき行動を学べます。そのため今後音が鳴っても、落ち着いて対処できるようになるはずです。

 入館料無料。コロナ対策の一環として、入場は事前予約制(先着順)。

7. しながわ防災体験館

 最後に紹介するのはJR大井町駅より徒歩8分、品川区役所と同じ場所にある「しながわ防災体験館」(品川区広町)。東日本大震災などの教訓を踏まえた、災害から生き延びるための知識・行動を学べます。

 要注目なのが、病気や障害を抱える「要配慮者」の避難誘導を体験できる点です。

 対象者をベッドから車いすへ移し、安全に避難する手順を学べます。さらに要配慮者の疑似体験もできるので、双方の感覚をつかむ良い機会となるでしょう。

 またこちらでは防災体験VR(仮想現実)を導入しており、よりリアリティーのある体験が可能です。高層マンションや木造住宅密集地など、区内の様子に沿ったものになっています。

 この点は特に品川区に住む人、通勤する人にとって、見逃せない内容といえるでしょう。

 ちなみにしながわ防災体験館は、区内在住の外国人にも向けて、英語、中国語、韓国語と多言語に対応しています。幅広い人たちに防災知識を行き渡らせようという工夫を感じられます。

 こちらも入館料無料。コロナ対策として、人数制限をする場合あります。

楽しみながらも真剣に「いざ」に備える

 防災について学び、体験できる都内の施設を7か所紹介しました。

 大災害など本当は起きてほしくない、「防災」とは無縁の場所で暮らしていたい……と考える人もいるかもしれませんが、日本に住む以上なかなかそういうわけにもいきません。そしてそれは、首都・東京も決して例外ではないのです。

 ただ、楽しみながら知識を身につけられるなら、ぜひ体験してみたいという人も少なくないのではないでしょうか。

 2021年も、間もなく「防災の日」がやってきます。あらためて身の安全を守るための知識を身につける機会にしていただければと思います。

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