美しいアーチが印象的な総武線「隅田川橋梁」 実は作られた当時「田舎っぽい」と大不評だった!

隅田川の東西をつなぐ鉄橋で、美しいアーチが印象的な総武線「隅田川橋梁」。そんな同橋ですが、実はかつて散々な評判でした。鉄道ライターの弘中新一さんが解説します。


大画家から「田舎鉄橋」呼ばわり

 そんな場所に架橋された総武線の鉄橋は、美しいアーチが印象的です。完成から90年を迎え、今ではレトロな風情のある橋となっています。

 ところが意外にも架橋当時、この鉄橋はとにかく評判が悪かったのです。永井荷風の代表作『○(=さんずいに墨)東綺譚(ぼくとうきたん)』の挿絵を描いた画家の木村荘八にいたっては、

「隅田川の田舎鉄橋」

とやゆしています。

木村荘八が生まれた中央区東日本橋2丁目(画像:(C)Google)




 木村は日本橋区両国広小路(現・中央区東日本橋2丁目)の生まれです。ようは地元の目と鼻の先にできた鉄橋が気に食わなかったのでしょう。また、著述家の豊島寛彰も『隅田川とその両岸』の中で、こんな風に記しています。

「聞けば、この鉄橋の架橋許可のときにその形までは査問せず許可したのが手落ちで、隅田川の諸橋がみな安全堅固のほかに橋形の美と変化を考慮していろいろと苦心を払ったのに、ひとりこの鉄橋のみがその意図を裏切ったのである。(中略)いまの世にこの橋はどう見ても帝都の隅田川を冒涜している」

 これに続く文章で、橋の架け替えの際には不名誉を挽回してほしいとまで記しているくらいですから、豊島も橋のデザインが相当気に入らなかったと思われます。

橋のどの部分に美しさを求めるか


【画像ギャラリー】総武線の隅田川橋梁

画像ギャラリー

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