都心の日比谷公園に山があった! しかも2つ、早速登ってみた【連載】分け入っても低い山(5)
2021年8月12日
お出かけビルばかりが立ち並ぶ東京23区にも、実はいくつも山があるのをご存じでしょうか。ただし高さが「低い」という条件付きですが……。というわけで、低山評論家の二上山小鹿さんがあなたをゆる~くナビゲートします。
その名は「三笠山」
公園に入ると、左手に日比谷見附の高い石垣が見えてきます。これには目もくれず、さらに木の茂る公園を奥へと進んでいきます。登山道が整備されているため、散策する人たちは結構多いようです。
北西のテニスコートを過ぎたところで、ようやく木の茂みの向こうに山が姿を現します。テニスコートのフェンスに遮られて全貌を見ることはできませんが、確かに山があります。事前の調査によれば、山は「三笠山」と呼ばれています。

山へと続く登山道はしっかり整備されています。ここで驚いたのは山の形状です。
山全体をぐるっと回りながら頂上まで続く道とは別に、岩が積み重なった頂上を一直線に目指す崖の道があるのです。
谷川岳の一ノ倉沢をとても小さくしたような絶壁。そこを、子どもたちが「服が汚れるから気をつけろよ~」と騒ぎながら、登ったり降りたりしています。そこから登りたい誘惑にかられますが、今回の目的は頂上までたどり着くこと。誘惑を振り払って、登山道を上ることにします。
公園造成時の残土で作られた山
時間にして1分あまり、ようやくたどり着いた頂上は畳六畳分くらいの広さがありました。しかし感慨にふける時間はありません。崖を上り下りしている子どもたちの親なのでしょうか、ママ友らしき5人の女性が頂上で井戸端会議を開いていたのです。
そんなわけで頂上に長く滞在することもかなわず、頂上で見つけた別の道から足早に下山することにします。
下山したところに、この山の案内版がありました。もともとこの山は公園造成時の残土によって形成されたもので、当初は笠を三つに伏せた形に見えたため、三笠山と名付けられたものの、後にテニスコート造成で今の形になったことが記されています。

笠を三つ伏せた形というのが想像できませんが、テニスコートがあることで頂上からの景観はあまり望めないことだけはわかりました。
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