私立だけじゃない! 東京の公立学校に「屋内温水プール」が増えているワケ

現在、都心の小中学校で室内プールの採用が増えています。その背景にあるものとメリットについて、エデュケーショナルライターの日野京子さんが解説します。


地域社会のスポーツ増進も担っている

 屋内温水プールを持つ公立学校は東京都に集中していますが、これは土地が少ない都心ならではの問題です。プール施設を造るには敷地の確保が必要であり、また都心の学校の校庭や屋上にプールを設置すると近隣のビルから見えてしまいます。

 このように、高層ビルに囲まれた都心で新たにプールを作るには難題が山積していますが、体育館といった運動施設に屋内プールを併設すれば、敷地の確保や、盗撮被害など防犯上の問題をクリアできます。

 また、これらのプールは児童生徒だけでなく、地域住民にも開放されています。前述の世田谷区では、屋外プールを持つ中学校も含め、夏休み期間中は例年一般開放されており地域社会に貢献しています。

屋内プール(画像:写真AC)




 つまり一部の東京の公立学校は、単に学校のプールという性格だけでなく、地域密着型のスポーツ施設としての1面も持っているのです。 

屋内温水プールのメリット

 余計な土地がない都心部において、屋内温水プールの存在価値は高く、決して無駄な施設とは言い切れません。

 新型コロナウイルスの影響で以前のような水泳の授業はできませんが、屋内では天気に左右されることなく子どもたちに指導できるメリットもあります。

 ただ、学校のプールでありながら公的であることの両立は東京だから成り立つ話です。地方では少子化や高齢化が進んでいるため、学校のプールを刷新してもメリットが少なく、全国に普及するとは考えにくい状況です。

「官民連携による学校体育施設の有効活用等について(水泳プール関係)」(画像:文部科学省)

 場所によっては、老朽化したプールを建て替えすることなく、近隣の民間プールや市営プールを利用して授業が行う自治体も出てきています。

 そんなわけで、同じ公立学校でも、東京都の学校は異色の存在といえるでしょう。

プールは水難事故の教育に不可欠


【画像】小学生が一番好きなスポーツ、水泳は何位?

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