ガンダムは鬱屈したコロナ禍を変えられるか? 6月公開「閃光のハサウェイ」で日本の未来を考える

6月から大きな話題を呼んでいる映画「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」。その公開を機に、コラムニストの佐倉静香さんがガンダムの魅力と未来について解説します。


公開延期と実物大ガンダムの登場

 しかし新型コロナウイルスの感染拡大により、映画の公開は延期に。さらに緊急事態宣言により再延期。ようやく公開されたのが2021年6月になってから。

 映画に先駆けて「逆襲のシャア」が製作会社・サンライズ(杉並区上井草)のYouTubeチャンネルなどで公開され、「ハサウェイ」の予告編も見ることができたため、ファン(特に「宇宙世紀」シリーズこそがガンダムと考えている「宇宙世紀原理主義」と呼ばれる人たち)は喜んだのです。

「閃光のハサウェイ」は「逆襲のシャア」にも登場したハサウェイ・ノアが主人公です。彼は「機動戦士ガンダム」に登場したブライト・ノアとミライ・ヤシマの長男。「逆シャア」での「第二次ネオ・ジオン抗争」に思わぬ形で参加し、その結果十字架を背負ってしまっています。その後成長し、ゲリラ組織・マフティーに参加しているというのが今回の「閃光のハサウェイでの彼の立場なのです。

 小説版の登場時は学生運動も落ち着いて、日本はバブル真っただ中でした。しかし、現在はSNSなど言論空間が広くなり、社会に物申す人も増加。そんななかでこの作品は、「満を持して」登場したといえるかもしれません。

 ガンダムという物語は、人類が増えすぎてスペースコロニーをつくって移住し、生活していることが根底にあります。

 そのコロニーを地球に落として危害を加えたり、コロニーに毒ガスを注入するという非道を行ったりするという戦争の残酷さリアルさを子ども向けだったはずのアニメで描いたことが、ガンダムの斬新さでした。一方で、コロニーや月面都市での生活も丁寧に描かれています。われわれの子孫が今後見る世界が、そこにはあるのかもしれません。

「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」の所在地(画像:(C)Google)

 2020年12月、横浜市の山下ふ頭に「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」がオープンしました。18mのガンダムが実際に動くのがウリで、二足歩行はできないものの、関節を動かして見せてくれます。「ガンダムが動く…」それはファンにとっては衝撃でした。

 ニュータイプ(宇宙で生まれ育った特殊能力を持った者)ではなくても、自動制御で動かせるガンダム、聞いていた「ガンダリウム合金」ではない素材でつくられているガンダム……と戸惑う点もありましたが、日本の技術が集結し、動くガンダムを見て喜ぶ生みの親・富野監督の笑顔がなによりうれしかったという人も多いのではないでしょうか。

ガンダムのもとに技術が集結


【覚えてる?】小説版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」

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