ネット情報をコピペしまくった「記事」が日本にあふれている理由

芸能人のSNSやテレビ発言での発言を切り取った「お手軽記事」があふれるネットニュース。そんな状況に対して、メディアウォッチャーの本多修さんが持論を展開します。


大宅壮一文庫とは何か

 ライターがいかに調べて書かなくなったか――それを如実に表れているのは、大宅壮一文庫(世田谷区八幡山)の経営悪化にも関係しています。

世田谷区八幡山にある大宅壮一文庫(画像:(C)Google)

 大宅壮一文庫は日本唯一の雑誌図書館で、蔵書は70万冊以上。評論家の大宅壮一(1900~1970年)の収集した雑誌をもとに、現在でも年間1万冊ずつ増加しています。

 その特徴は、項目がデータベース化されていることです。1階にある端末の検索欄に人物名や事象を入力すると、その情報が掲載されている記事が一覧で表示されます。そのため、人物の事績や過去の出来事を調べるときには欠かせません。なお1988年頃より前は紙ベースとなっています。

 しかし近年の大宅壮一文庫の運営は危機を迎えています。

 利用者は、2000(平成12)年の約8万6000人をピークに減少、2012年からは赤字が続き、2017年には運営費確保のためにクラウドファンディングが実施されました。

 このことは大きなニュースになり、多くの支援者が集まったことでなんとか維持できました。それでも運営は常に危機的な状況です。

雑誌すら見ないライター

 危機的な状況に陥った理由として、挙げられるのがインターネットの普及です。ようは過去の雑誌を読まなくてもインターネットで簡単に情報を集められるようになったわけですが、これはおかしな話です。

駅で売られるさまざまな媒体(画像:写真AC)

 雑誌はメディアのなかでも特に衰退しているジャンルですが、いまだに多くの種類が定期刊行されています。なぜなら

「ネットメディアより経費をかけて取材をしており、情報は濃く、精度も高い」

からです。

 こう考えれば、ネットメディアで記事を書くために精度のより高い雑誌から情報を収集するのは当然ですが、ネットメディアのライターで、そこまでやっている人はあまり見かけません。

ネットの普及で一億総ライターに


【図表】政治フェイクニュース、80%以上が嘘と見抜けていなかった!

画像ギャラリー

/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_06-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_07-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_08-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_09-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_10-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_11-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_01-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_02-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_03-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_04-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2021/08/210804_news_05-150x150.jpg

New Article

新着記事

Weekly Ranking

ランキング

  • 知る!
    TOKYO
  • お出かけ
  • ライフ
  • オリジナル
    漫画