アニメ『TIGER & BUNNY』で考える 大手企業「東京一極集中」の謎と未来展望

人気アニメ『TIGER & BUNNY』。今回は同作を通して、東京企業の首都圏移転について考えます。


戦後日本における「東京一極集中」の動き

 このように、東京へ企業が集中する背景には何があるのでしょうか?

 まず挙げられるのが、戦後、経済機能を1か所に集めようとした国の意図です。当時の官僚たちは業界別に全国団体を作らせ、その本部事務局を東京都に置かせます。

大阪市(画像:写真AC)




 例えば繊維業界の場合、もともと関西地方に本社を置く企業が多くありました。しかし1970年代に日米繊維摩擦が発生。外交交渉のためにも、繊維業界の団体の本部移転が求められ、多数の企業が本社を東京へ移転しています。

 多くの企業の本社機能が東京へ移ったことにともない、金融取引も東京へ移動。これがますます東京へ企業を集めることとなりました。

 つまり国の方針や社会情勢などが、東京に企業が集中する要因のひとつとなったのです。

若者の多い東京は、採用活動に有利

 地方よりも若者の数が多いことも、東京が重宝される要因でしょう。

 東京は有名大学がたくさんあり娯楽も多いことから、全国からたくさんの学生が集まってきます。就職活動も東京で、という人も多いことでしょう。

 また雇用や労働条件に目を向けると、地方では地域間における賃金格差、求人不足などの問題が散見されます。その一方で東京は、多種多様な業界でたくさんの求人があります。賃金や福利厚生も整備されている企業が多いといえるでしょう。

 これらの理由で、東京で職探しをする人が多くなるのです。そして優秀な人材を確保したい企業としては、必然的に若者の多い東京に力を注ぐこととなります。そのためには東京に本社を置くのがもっとも効率的、というわけです。

 このような理由で企業が東京に集中していたのものの、新型コロナウイルスの感染拡大が、その状況に変化をもたらしました。テレワークやビデオ会議の導入だけでなく、都内にあったオフィスを移転させる流れを作ったのです。

 例えば人材派遣大手のパソナグループ(千代田区大手町)は、本社機能を淡路島に移し、2024年5月までに従業員1200人を異動させるプロジェクトを始動。

北海道ニセコ町(画像:(C)Google)

 またお茶の専門店として有名なルピシアは2020年7月付けで、本社を渋谷区から北海道虻田郡(あぶたぐん)ニセコ町に移転させるなど、各社で新たな模索がはじまっています。

本社を地方へ移転するメリットとは


【グラフ】首都圏からの転出288社、過去10年で最多! 首都圏外への本社移転加速

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