奇才・椎名林檎の1stアルバム『無罪モラトリアム』 曲順通りに聴くと浮かび上がる“メッセージ”とは

1998年のデビュー以来、四半世紀近くにわたって常に時代のトップを走り続けてきた奇才、椎名林檎。彼女の目に映る「東京」という街は、この間どう変化してきたのでしょうか。音楽ライターの松本侃士さんが歌詞を読み解きます。


自身の上京を重ね合わせたような「正しい街」

 楽曲の冒頭に<東京は愛せど何も無い>という歌詞があることから、この物語の主人公は、おそらく地方から上京してきたこと、そして、東京という喧騒(けんそう)の街に虚しさを感じていることが読み取れます。

丸ノ内線が走る御茶ノ水。椎名林檎の曲を聴いて現地を訪れたというファンも(画像:写真AC)

 この楽曲が収録されたアルバム『無罪モラトリアム』について振り返ると、1曲目には、「上京」をテーマとした楽曲「正しい街」が位置付けられています。

 歌詞の中に、福岡の「百通浜(ももちはま)」「室見川」というワードが登場することから、この「正しい街」の物語は、福岡出身の椎名林檎が自身の上京体験を映し出したものであると捉えることもできます。

<何て大それたことを
 夢見てしまったんだろう
 あんな傲慢な類の愛を押し付けたり>

<あの日飛び出した
 此の街と君が正しかったのにね>

 そしてこのアルバムは、2曲目の「歌舞伎町の女王」へと続いていきます。

 2ndシングルとして1998年9月に発表されたこの楽曲は、当時の音楽シーンにおけるムーブメント「渋谷系」に掛けて造られた「新宿系」という言葉と合わせて非常に大きな注目を集め、「丸の内サディスティック」に並ぶ彼女の初期の代表曲となりました。

東京の混沌をみずから体現「歌舞伎町の女王」


【いくつ言える?】椎名林檎の歌詞に登場する「東京の路線」

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