今まで知らなかった! 相撲界を「角界」、歌舞伎界を「梨園」と呼ぶワケ

テレビを見ていると相撲界を「角界」、歌舞伎界を「梨園」と呼んでいますが、いったいなぜこのような名称なのでしょうか。フリーライターの犬神瞳子さんが解説します。


知識人の言葉遊びがルーツか

 次に「梨園」の由来ですが、中国の歴史書にあります。

 唐(618~907年)の時代を記した『新唐書(しんとうじょ)』には、音楽や芸能に関する出来事をまとめた「礼楽志」という項目があり、唐の第9代皇帝・玄宗が梨の木のある庭園で音楽や舞踊を自ら教えたと記されています。

 唐の時代は西域からの新しい文化の流入もあり、音楽が栄えた時代でした。そのなかでも玄宗は音楽を愛し、自らも歌をつくるほどでした。この歴史的事実を元として、江戸時代には梨園という言葉が使われています。

 もっとも、江戸時代には現代より漢文の素養が重視され、一定程度の教養がある人は、中国の歴史書の細かい記述まで知っており、文章を書く際によく使っていました。

 1901(明治34)年に作られた旧制第一高等学校(現東京大学教養学部など)の寮歌「アムール川の流血や」には、「末は魯縞(ろこう)も穿(うが)ち得で」という歌詞があります。これは「強い弓で射た矢も、勢いが衰えて、魯に産する薄絹すら貫けなくなる」という意味で、元ネタは歴史書『漢書』の「韓安国伝」に記されています。

中央区銀座にある歌舞伎座(画像:写真AC)

 このようなことから察するに、音楽や芸能について漢文の素養のある人なら知っていて当然ということで「梨園」という言葉を使ったところ、定着したのでしょう。

 角界も梨園も最初はちょっとした遊びを込めて使った言葉であり、それが定着するとは、最初に考えた人も思いもよらなかったのではないでしょうか。


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