ネット全盛の今、「アナログゲーム」が社員研修で注目されている理由

古くから人気のアナログゲームが現在、企業内研修のプログラムとしても注目されています。いったいなぜでしょうか。文殊リサーチワークス・リサーチャー&プランナーの中村圭さんが解説します。


学校で活用されるゲームも

 企業だけではなく、学校でも活用されるゲームが出てきています。

「僕らの基地がほしいんだ」は千葉の地方公務員が開発したボードゲームです。行き過ぎた管理が進んだ近未来の世界で、小学生たちは自分たちの「秘密」を守れる公園を求め、地域の人たちから協力を得ながら自治体に公園づくりを提言します。

「僕らの基地がほしいんだ」のプレイ風景(画像:6時の公共)




 ゲーム内では声(情報拡散・収集力)、ロジック(整理分析・発想力)、調整力といった三つの力を集め、セイガン(請願)アイデアを導き、期限内に議会に請願書を提出したプレーヤーが勝利となります。

 このゲームのポイントは地域のまちづくりプレーヤーの存在、民意の練り上げ方、協働方法、社会へのかかわり方、地域での政策提言方法を知って、自ら考えて行動を起こす方法を学べるところ。

 文部科学省は「アクティブ・ラーニング」(自分たちが能動的に問題を発見し、解決を見いだしていく授業・学習)の導入を推進しており、このようなゲームはその教材としても期待されます。

社会問題にも切り込んだゲームも

 社会問題にも切り込んだゲームもあり、「コミュニティコーピング」は高齢者の「孤立」という社会問題から地域社会を守るために、地域の人々と問題解決を図ります。

 超高齢化が進んだ架空の地域で、悩みを抱えた人が六つの地区のどこかで毎ターン発生します。同じ地区に4人以上悩みを抱えた人が留まると、その地域の支えあい体制が崩壊してゲームオーバー、その地域を10年存続させ続けることが目標です。

「コミュニティ・コーピング」のオンラインプレイ(画像:コレカラ・サポート)

 プレーヤーは医大生やカフェのマスターなどさまざまな職業人になり、

1.悩む住民に声をかけ本当の悩みを明らかにする
2.地域の専門家や市民活動団体などとのつながりをつくる
3.本当の悩みが明らかになった人に解決策を提案する

という三つのアクションからひとつを選びます。

 このゲームを遊ぶことにより、地域で悩みを抱えている人に話しかける勇気や悩んでいる人にどのような支援が必要か、その支援を実行するために誰を頼ればよいかを知り、社会的孤立を解消する方法を学ぶことができます。

 このように企業研修向けゲームやアクティブ・ラーニングに対応したゲーム、社会問題に切り込んだゲームが現在多数多数登場してきています。

誰でも参加できる利便性


【画像】研修用「アナログゲーム」を見る

画像ギャラリー

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