江戸終幕ミステリ― 新政府の「廃藩置県」に大名たちが大して抵抗しなかった理由とは

260年余りにもわたっ手続いた江戸時代。そのダイナミズムを知ることのできる1冊『江戸時代』(大石慎三郎、中公新書)について、ブログ「山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期」管理人の山下ゆ さんが紹介します。


新田開発、洪水頻発、品種改良

 それまで有力農民の土地を耕作していた下層農民たちも、新たに自分の土地を得て自立していくことになります。

 さらに新田開発をしてもそこに入植する農民が不足するといった事態も起こり、尾州徳川家の尾張藩では「どのような重罪を犯した者でも、その罪を許してやるから」とのお触れまで出して入植者を集めようとしました。

 しかし、急激な開発は国土の荒廃をもたらしました。行き過ぎた水田の造成や森林の伐採によって各地で洪水が頻発し、幕府は1666(寛文6)年に「諸国山川掟」を出して開発の抑制に乗り出します。

 そこで農民たちは、いかに収穫量を上げるか、収入を増やすか、という努力をするようになります。

 米の在庫が少なくなる収穫期直前に高く売るために次々と早稲の品種が開発され、農書が普及しさまざまな商品作物が栽培されるようになっていくのです。

 こうした農業の発展とともに、江戸の街は発展し人口も増加しました。ただし、それとともにさまざまな問題も発生しました。

 本書では、江戸の抱えたゴミ問題や交通問題がとり上げられていますが、後者に関しては現代と同じく、道端に停められた大八車が通行の妨げになる問題(駐車違反)や、大八車が引き起こす交通事故の問題などが紹介されています。

享保年間に生まれた画期的法令


【画像】江戸期の貴重な図画資料(3枚)

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