【東京出身タレント名鑑】一流俳優・唐沢寿明(台東区)が、超多忙でも夫婦円満を貫けたワケ

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【東京出身タレント名鑑】一流俳優・唐沢寿明(台東区)が、超多忙でも夫婦円満を貫けたワケ

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中村スバル

ウェブライター、作曲家

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多くの俳優やアーティスト、タレントたちを輩出してきた街・東京。そんな東京出身の有名人にスポットを当てて、その人柄や魅力に迫ります。今回紹介するのは、高い演技力と無二の存在感を誇る一流俳優・唐沢寿明さんです。

観光名所だらけの台東区出身

 さまざまな世代の俳優が活躍する芸能界。映画やドラマなどでは、女性ファンから人気の高い若手イケメン俳優が主演を務めることが多いように感じます。

 しかし、そういった傾向があるからこそ、ベテラン俳優のいぶし銀な演技がより際立つというもの。歳を重ねるにつれて、”若くてかっこいい俳優”から”存在感がある演技派俳優”にとステップアップしていける俳優はそう多くありません。

 年相応の魅力を発揮できる背景には、私生活の充実度合いが切っても切れない要素として関連しているのではないかと筆者は考えます。

 歳を重ねてからも第一線で活躍を続け、私生活も充実しているベテラン俳優といえば、唐沢寿明さんではないでしょうか。

俳優の唐沢寿明さん(画像:時事)



 2020年10月から2021年3月まで放送されていたテレビドラマ『24 JAPAN』(テレビ朝日系)では主演を務めました。

 この作品は、アメリカの大人気テレビドラマ『24 -TWENTY FOUR-』(FOX)のシーズン1をリメイクしたもので、日本版”ジャック・バウアー”(『24 -TWENTY FOUR-』の主人公)を演じた唐沢さんの演技は高く評価されました。

 大手スポーツ紙スポーツニッポン(スポニチ)のサイトなどによると、1963(昭和38)年6月生まれの唐沢寿明さんは台東区出身。

 同区は東京23区部の中心よりやや東側に位置し、面積は10.11平方キロメートル、人口は約20万4000人(2021年4月1日時点)です。

おしどり夫婦ランキングの常連

 南は千代田区と神田川を隔てて中央区に接し、西は文京区、北は荒川区、東は隅田川を境にして姉妹区の墨田区に隣接しており、面積は23区中で最も狭い区です。

 桜橋花まつりや隅田川花火大会などといった、地域に根付いた四季折々の祭りや行事が催されることで知られています。

唐沢さんの出身地である台東区(画像:(C)Google)



 そして何と言っても、東京随一とも言えるほど、名だたる観光名所の数々。浅草の雷門、上野動物園のジャイアントパンダ、アメ横商店街、東京国立博物館や都美術館……などなど、挙げたら切りがありません。初めての東京観光は台東区内だった、という人もきっと多いことでしょう。

 そんな台東区出身の唐沢さん。シリアスな作品からコメディー作品まで、幅広いジャンルで無二の存在感を発揮し、キネマ旬報ベスト・テンの新人男優賞や日本アカデミー賞の優秀主演男優賞など数多くの賞を受賞してきました。

 俳優として確固たる地位を築き上げてきた一方で、妻で女優の山口智子さんとの関係は超円満。結婚25年以上が経った今でも「芸能界おしどり夫婦ランキング」の常連カップルとして常にランクインしています。

 今回はそんな一流俳優・唐沢さんが、なぜ超多忙にも関わらず夫婦円満を貫けているのか、俳優としてのキャリアを振り返りながら、妻・山口さんとのエピソードも踏まえて、理由を探っていきます。

「いいとも!」きっかけでブレイク

 1980(昭和55)年に俳優活動をスタートした唐沢さんですが、ブレイクの大きなきっかけになったのは、大御所タレントのタモリさんが司会を務めていたバラエティー番組『笑っていいとも!』(フジテレビ系)です。

 まだ無名だったにもかかわらず同番組から出演オファーがあり、疑問を抱きながらも出演。舞台のけいこ中だったため、Tシャツにジャージ姿で登場すると、司会のタモリさんからは「やる気がないのではないか」と言われました。

 しかし、その姿が同局プロデューサーに面白がられ、この出演を機に、1992(平成4)年のテレビドラマ『愛という名のもとに』(同)に起用されました。同作品での演技が話題になり、広く世間に知られるようになりました。

 このエピソードは、2014年に放送されたトーク番組『おしゃれイズム』(日本テレビ系)で披露しています。

『白い巨塔』は視聴率23.9%!

 ドラマ『愛という名のもとに』では、政治家の父親の秘書として働きながら、仲間との日々を過ごす若者を演じていた唐沢さんですが、2003(平成15)年に放送されたドラマ『白い巨塔』(フジ)では主演を務め、食道外科を専門とする天才外科教授という役を演じました。

 もともとは純粋に多くの患者を助けたいという思いで医師になったものの、次第に地位や名誉に固執するようになっていく演技は、シリアスを超えて狂気とまで言われました。

 同作は全話の平均視聴率が23.9%を記録する大ヒット作となり、唐沢さんの俳優としての評価を揺るぎないものとしました。

互いを尊重し合う夫婦関係

 俳優としてスターダムを駆け上がっていった唐沢さんですが、私生活では1995(平成7)年に山口さんと結婚。結婚から25年以上経った今でも仲が良いことで知られています。

 山口さんは結婚当初、唐沢さんとあまりに趣味が合わないことに不満を感じることもありましたが、歳を重ねるにつれて、好きなだけ放っておいてくれることに感謝するようになったそうです。2016年、女性誌『FRaU(フラウ)』(講談社)のインタビューで語っています。

 また、山口さんは観光や趣味のフラメンコをするために、よくスペインを訪れるそうですが、唐沢さんは一緒に行っても、ずっとホテルの部屋にいるそう。唐沢さんは食事だけは大好きで、旅先で一緒に食事をするのが楽しいからとのこと。

 このように、趣味は合わないものの、山口さんがやりたいことを尊重して、自分も楽しめる食事は一緒に楽しむという、唐沢さんのバランスの良さと懐の深さが夫婦円満の秘訣なのかもしれません。

 2021年1月に放送された情報番組『中居正広のニュースな会』(テレビ朝日系)に出演した際には、妻について「あの子は人間として完成している。(中略)あの人何してるのかなとか、どういう服着てるのかなとか、気になる人」と、独特な表現で山口さんについて表現しました。

 唐沢さんの出身地である台東区は、名だたる観光地を抱えるだけでなく、祭りや行事が盛んな人情味あふれる下町でもあります。そんな下町だからこそ、第一線で活躍しながら夫婦円満を貫く俳優・唐沢寿明が誕生したのでしょう。

 仕事も私生活も大切にする一流俳優・唐沢寿明さん、今後のさらなる飛躍が楽しみです。

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