30年前の東京人は「10万円以下」のパソコン登場にただただ驚きを隠せなかった

現在は1桁万円台で性能の良いパソコンが買えますが、パソコンが一般に普及し始めた1990年代はまったく異なる状況でした。フリーライターの大居候さんが解説します。


最低20万円もしたパソコン

 パソコンの用途は人それぞれのため、見合う価格かどうかは比較しづらい部分があります。ただ、「安くても10万円程度はする」というイメージはもはや過去のものです。価格比較サイトを見比べても、水準以上の性能がある売れ筋のノートパソコンは高くても8万円程度となっています。

マイクロソフト社の基本ソフト「Windows95」日本語版発売で混雑する秋葉原の「ラオックスコンピューター館」。1995年11月23日撮影(画像:時事)




 このような状況を見て、パソコンが普及し始めた1990年代を知る人は隔世の感を覚えるでしょう。なにせWindows95が1995(平成7)年に発売され、各社がパソコンを猛烈に売り出したときでも価格は最低20万円。それでいてハードディスクの容量もCD1枚分程度で、加えて大きくて重いデスクトップパソコンがようやくだったのですから。

 では、パソコンが10万円以下になったのはいつ頃からだったのでしょうか。早速調べてみると、なんとWindows95の発売よりも前の1993年でした。この年、デルコンピュータがDOS/Vパソコンの「333s/L」を9万6000円で売り出しています。もちろんディスプレー別の価格のため、実際にはもう少し金額が上乗せされるわけですが、それでも衝撃は強かったようです。

 1980年代以降にパソコンが発展するなか、世界ではIBMの基本ソフト(OS)をベースにしたIBM PC互換機が事実上の標準になっていました。しかし日本では日本語表示の性能を確保するために、各社が独自の開発を進めていました。結果、パソコンの価格が高額になっていました。

パソコンに縁遠かったかつての日本

 ところが1990年代に入って、NECを除く国産各社はDOS/Vに移行。それにともないNECも低価格機種を打ち出していましたが、10万円を切るパソコンの登場はかなりの衝撃だったのです。

1990年頃の秋葉原(画像:国土地理院)

 しかし当時のメディアを調べてみると、パソコン専門誌はともかく、一般誌ではあまり話題になっていません。というのも、一般社会でパソコンは高価で、使うこなすのに高度な技術が必要だと思われていたからです。

 なにより日本製品への信頼が圧倒的に高かったこともあり、海外のマイナー企業が作る高価な機械を買うという考えすらなかったわけです。

 ちなみに今では信じられませんが、当時の国内パソコン市場で大きなシェアを持っていたNECも、パソコンに興味のない人にとっては「蛍光灯をつくっている会社」だと思われていたくらいでした。

「オールインワン」が買い時だった90年代


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