東京六大学「最弱」 でも東大だけが23区内に野球場を持っているワケ

東京の6大学によって毎年春と秋に実施される東京六大学野球。そんななか参加大学のうち、東京大学だけが23区内に野球場を持っているのをご存じでしょうか。その理由について、法政大学大学院教授の増淵敏之さんが解説します。


94連敗しても存在感のある東大

 東大は、東京六大学野球で一度も優勝したことがありません。戦後の東京六大学野球の再開後には2位になったこともありましたが、近年は長らく苦戦が続いています。

 2020年の秋季リーグ終了後、連敗は56となっています(2017年秋から)。記憶に新しいところでは、2010年秋から2015年春までかけての94連敗が話題を呼びました。

 しかし日本の野球の歴史を考えると、東大の存在価値はとても深いものとなっています。

千代田区神田錦町にある「日本野球発祥の地」の碑(画像:(C)Google)

 第一番中学(後の開成学校。東京大学の前身)の教員だったアメリカ人のホーレス・ウィルソンが日本で初めて学生たちに野球を教えたというのが定説になっており、同校があった学士会館(千代田区神田錦町)の前には現在、「日本野球発祥の地」の碑があるのです。

文京区にある東大球場

 東京帝国大学(東大の1897年から1947年までの名称)の唯一の交流戦は、京都帝国大学との定期戦でした。

 1920年に第一高等学校(現・東京大学教養学部)から左腕投手の内村祐之が入学し、チーム力が向上。早稲田などと好試合を演じ、五大学野球連盟と接触。1925年に加盟が認められ、前述の東京六大学野球連盟が発足しました。

 当時は他校は予科を含め5~6年在籍できましたが、東京帝国大学は本科の3年のみだったこともあり、戦力不足は否めませんでしたが、大エースの東武雄と清水健太郎のバッテリーを擁し、チーム力も向上していたため、加盟が認められたのです。

 目立った成績を残していない東大野球部ですが、東京六大学野球のなかでは唯一、東京23区内に本拠地・東大球場(文京区弥生)を構えています。東大球場は同大農学部内にあり、1937(昭和12)年に建設されました。

文京区弥生にある東大球場。コロナ対策で構内に部外者が入れないため、施設の外から撮影(画像:増淵敏之)

 終戦後に明治神宮野球場(新宿区霞ヶ丘町)が占領軍に設置されていたとき、東京六大学野球の公式戦が行われたこともあり、2010年には文化庁の有形文化財として登録されました。スタンドのアーチ型の屋根やベンチは木製で、レトロ感も漂っています。

 正式な表記はありませんが、球場の両翼は85m、中堅105mと言われています。位置はちょうど根津神社(文京区根津)の南で、外野フェンスの外は樹木で覆われており、神社に向かう坂道からも垣間見えます。

他大学のグラウンドはどこにあるのか


【事前にチェック】「東大球場」の所在地

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