オープン初日に15万人が押し寄せた「恵比寿ガーデンプレイス」の衝撃――三越2月閉店で今後どうなる?

話題となった2月28日の三越恵比寿店の閉店をきっかけに、恵比寿ガーデンプレイスの歴史についてフリーライターの本間めい子さんが振り返ります。オープン当初はどのような盛り上がりを見せたのでしょうか。


オープン3か月で350万人が来場

 実はこの頃、高層建築物に不安を持っているのは住人だけではありませんでした。

『読売新聞』1994年9月8日付では、この年に完成した恵比寿ガーデンプレイスタワーや新宿パークタワー(新宿区西新宿)に関する記事で、新宿の20階以上のビルで働くビジネスマンの5人にひとりが「高所恐怖症を自覚する」と答えていることを取り上げ、

「地震や火災への不安が強い中、超高層ビルでは“地に足がついた”仕事はなかなかおぼつかないのかも知れない」

と結んでいます。

 現在ではそんなことを言う人はいませんが、かつての日本には「高層階は火事が危ない」という防災意識がありました。「危ない」というのは、いざというときに脱出しにくいという意味です。

恵比寿ガーデンプレイスの展望スペースからの眺め(画像:写真AC)

 90年代になると、大企業が都心の自社ビルを高層オフィスビルに建て替えて、自社以外のテナントを入れる事例は増えていましたが、自社は下層階に入っているという事例もありました。

 1981(昭和56)年から週刊漫画雑誌『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載されている『気まぐれコンセプト』では、これをネタにして、老人の重役が「火事が危ない」からと企業が下層階に入る説を描いています。

 こうして振り返ってみると、当時の日本人の感覚はまる異星人のよう。「写真を撮影すると魂を抜かれる」に似たような感覚と言ってよいでしょう。

 そんな時代に誕生した恵比寿ガーデンプレイスが耳目を集めるのは当然でした。

 恵比寿ガーデンプレイスには10月のオープン初日だけで、約15万人もの人たちが詰めかけました。その後、年末までに来場者はのべ350万人、平日には5万人、土・日曜には7万人以上が来場。都心にはなかった洗練されたヨーロッパのような光景は、不況時代ゆえに、またとない好景気な場所として注目されたのです。

今後、街の雰囲気はどのように変わるのか


【画像】恵比寿ガーデンプレイス完成前の様子

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