飲食店を数字で評価――「グルメサイト」は食べ歩きの味方か敵か
2021年2月21日
お出かけ今や外食で欠かせなくなったグルメサイト。その功罪について、サンポマスターの下関マグロさんが解説します。
あいさつをしない店主への賛否
そんなこんなで、サイトを利用するうちに次第とお店の点数が気になり始めました。なぜなら、採点しているのが一般人であるため、信頼できると思ったからです。
今から思えば単純な発想ですが、当時は散歩の途中で気になるお店を見つけたら、すぐにサイトで点数を調べて、「入る」「入らない」を決めていました。
ちなみに当時はレビュー数そのものが少なく、一店舗の全レビューを読むのはさほど大変ではありませんでした。

ある日、点数が低くて入らなかったお店のレビューを読んでいると、際立って低い点数をつけている人を見つけました。
その人のレビューを読むと、お店に入ったとき、スタッフから「いらっしゃいませ」のあいさつがなかったと書いてあります。食事はおいしかったが、お会計のときも「ありがとうございます」がなかったので低い点数にした……と。
筆者はそのような気持ちになったことはありません。「そんなことで低い点をつけるのか」と、がくぜんとしました。
後日、そのお店のあるエリアに行く用事があったので、様子見がてら入ってみることに。店主ひとりでやっている、カウンターだけの小さなお店でした。
なるほど、確かに店主は無口なようで、注文しても返事がありません。少し心配でしたが、程なくして注文したメニューが目の前に置かれました。おいしくいただき、お会計をするとき、店主は「うぅい」と小さな声を出しました。
筆者はお店のサービスに不満はありませんでしたが、一方で、他人の評価基準の多様さも痛感しました。
基準は人それぞれ
また、別のお店のレビューを読んでいると、店内が衛生的かどうかという視点でお店を評価している人もいました。出されたコップが汚いなど、もちろん程度にもよりますが、筆者はあまり気になりません。

そのほかも例をあげるときりがありませんが、とにかく評価基準は人によってさまざまです。個人的に外観が古く、何十年も営業しているお店は無条件で好きです。長年やっているからには、何かしらの魅力があるからです。
サイトが大半のお店を網羅し始めた頃、それでもまだ掲載されていないお店を探すことを楽しんでいた時期もあります。

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