東京で突然「所持金0円」になった私 体験して分かった住みづらさの正体とは【連載】大原扁理のトーキョー知恵の和(11)
2021年1月31日
ライフ何とは言えないのだけど何となく息苦しい。そんな気持ちでいる人へ、東京で週休5日・年収90万円台という「隠居生活」を実践した大原扁理さんに生き方のヒントを尋ねる企画「トーキョー知恵の和」。今回のテーマは「東京と『マニュアル』」です。
人間らしさのためにできること
どんなにマジョリティー側の人でも、いつか「マニュアル対応外」通告を出されることはある。そのときのために、私もマニュアルにないような対応を目にしたときは寛容に受け入れ、たまには自分もイレギュラーな対応をして、「こうでなければいけない」とガチガチに凝り固まったこの社会の人間らしさを耕しておきたい。
個人的には、緊急時などはこうしたことをするチャンスだな、と感じます。
東京で十数年ぶりという大雪が降った日、仕事の帰りに駅からタクシーに乗ることにしました。するとみんな考えていることは同じようで、タクシー乗り場には長蛇の列が。
全然進まないので、見ていると、タクシーが少ないにも関わらず、みんな律儀にひとりずつ乗車しているのです。でも北口から乗るってことは、みんな北方面に行くのでは……?
私は自分の順番が来たとき、振り返って列の後方に向かって叫びました。「けやき台団地方面に行かれる方、一緒に乗ってください!」
乗ってくれたのは、若いサラリーマンと、プネー出身のインド人。
こうして私たちはタクシーと運賃をシェアし、安く早く帰宅することができたのでした。
あのあと、私の次に乗る人から、同じ方面へのシェアライドが始まり、あの寒い大雪の大行列が少しでも早く解消してくれていたら嬉しいな、と思う。
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