コロナ禍で急増する「脱東京」 新幹線通勤で東京圏は拡大するのか?

新型コロナの感染拡大で進む「脱東京」。その今後と可能性について、フリーライターの本間めい子さんが予想します。


脱東京の「本命」はどこだ

 当時は東京への新幹線通勤を前提に、より安く、より広いマイホームを手に入れたい東京人のためのニュータウン開発が進んでいます。

 その北限は東京駅から約185km離れた、福島県にある東北新幹線の新白河駅周辺です。新幹線に乗って上野駅まで片道1時間22分で、「2時間はかからない」ということで注目を集めていました。

新幹線通勤のイメージ(画像:写真AC)

 その後、バブル景気の崩壊による地価の下落や、マンション開発による都心回帰の流れで、こうしたニュータウンの行く末は不安視されていました。しかし意外に失敗していなかったのです。というのも、多くの地域は駅から離れた郊外に大型店舗が出店したことで、車があれば買い物が便利だからです。

 例えば埼玉県の熊谷市は、かつては駅前と近くのニットーモールがにぎわいの中心で、周辺地域に住む人は車で駅前に出掛ける流れがありました。しかし、2000(平成12)年に熊谷サティ(現・イオン熊谷店)が開業すると、人の流れは一変。かつては車で中心市街地に出掛けないと不便だった郊外の住宅地の方が逆に便利になったという状況が生まれました。

 昭和の風情が残る熊谷の中心市街は現在閑散としていますが、かつては駅前にニチイ、ニットーモールにダイエーがあり、さらにキンカ堂もあり、常に車が行列していたのです。こうした地域こそ、これからの脱東京の「本命」となっていくのではないでしょうか。

「なんとなく東京っぽい地域」の拡大

 このほかにも、静岡県の熱海市では中古のマンションと一戸建てのニーズが増加するなど、「会社には用があるときだけ出掛ければよい」という環境は、新たな住宅のニーズを呼び起こしています。

静岡県熱海市(画像:写真AC)

 今は乗客の激減が問題になっている新幹線ですが、コロナ後にはまた新たな需要が生まれるでしょう。そしてその結果、住所は東京ではないものの、「なんとなく東京っぽい地域」が広がっていくことになりそうです。


【ひと目でわかる】東京都の「転入者数データ」を見る

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