サザエ・マスオお見合いの場所! 都心のデパート大食堂が一大「行楽地」だった思い出

国民的漫画作品『サザエさん』のサザエさんとマスオさんがお見合いをしたのは、デパートの大食堂。そう、この場所はかつて、庶民がおめかしをして出かける立派な「行楽地」でした。昭和の懐かしい記憶とデパートの現代史を、フリーライターの大居候さんがたどります。


ファミレスやファストフードの台頭で

 しかし、そんな和洋中がそろって家族で楽しむことのできるデパートの大食堂は外食産業の発展と共に次第に価値を失っていきます。

 もともと、昭和の後期まで家族そろって外食ができる店というのは限られていました。デパートの大食堂は、その需要の受け皿だったわけです。

 ところが1970年代に入ると、これに新たな選択肢であるファミリーレストランやファーストフード店が次第に姿を増やしてきます。それまで、デパートの大食堂でしか見られなかった洋食も当たり前に食べることができるようになります。

 レジャーの多様化も、休日は家族でデパートに出かけるという習慣を過去のものに変えていきました。

 デパートに家族連れが集まる理由は、ウィンドーショッピングや食事を楽しむだけではありません。多くのデパートは劇場や催事場を設けていて、展覧会や博覧会なども楽しめる場でした。

昭和期ほどの活況は失われても、訪れると心が躍る感覚は今なお変わらないデパートの魅力(画像:写真AC)




 ようは、ただモノを売っているのではなく文化を享受する場としてデパートは利用されていたわけです。そうした需要もデパートからほかの施設へと移っていきました。このようなデパートの役割の変化が、大食堂の需要をもまた減らしていきました。

 1980年代に入ると、食の多様化も進みなんでも食べることができる大食堂よりも、ジャンルを絞った専門店のほうが人気を集めるようになっていきます。

 2004(平成16)年、最盛期には1000人規模という客席数を誇り東洋一と呼ばれた高島屋大阪店の大食堂が閉店したことは、大食堂が過去のものとなった出来事として大きく注目されました。

当時の雰囲気を残す都内の大食堂


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