かつては東大・京大「ダブル合格」の珍事も 論議を呼んだ「共通1次」とは

2021年度から実施される「大学入学共通テスト」。そんな同テストの前にはセンター試験のほか、かつて共通1次と呼ばれる試験もありました。教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。


東大と京大どちらも受験できた年も

 こうした受験生の不満を解消すべく、共通1次時代の最後の3年間は入試制度の中身が毎年変わる変則的なものとなりました。特に、1987年1月に行われた共通1次では、国公立大学の受験回数を増やす目的で、2次試験の日程を大学によってAとBに分け、公立大はさらに別日を設けました。

 ところが、京都大学がAグループ、東京大学がBグループに属していたため学力上位層が両大学を受験し、ダブル合格者が出てしまうという事態が起きてしまいました。

京都市にある京都大学(画像:(C)Google)

 東京大学と京都大学の併願は翌1988年でも起きた「珍事」で、こうした問題点や大学入学試験の間口拡大も兼ねて誕生したのが、大学入試センター試験だったのです。

私大参加という新時代が到来

 1990年1月13日と14日に行われたセンター試験の画期的な点は、国公立大学だけではなく私立大学も利用可能な入学試験となったことです。初年度は抜群の知名度を誇る慶応義塾大学(港区三田)が参加したものの、私立大学の参加は16校にとどまりました。

港区三田にある慶応義塾大学(画像:(C)Google)

 しかし、大学志願者の増加やひとつの試験で多くの大学を受験できる利便性が周知されたこともあり、参加校の数は右肩上がりに。最後となったセンター試験では532校の私立大学が参加。この流れは新しく始まる大学入学共通テストでも引き継がれ、上智大学(千代田区紀尾井町)や学習院大学(豊島区目白)が新たに加わることが決まっています。

 主に国公立大学志願者向けだった共通1次とは異なり、センター試験は私立大学の参加もあり、大学入学の裾野が一気に広がりました。しかし振り返ってみれば、30年間の長きにわたって運用されてきたセンター試験に問題が起きていなかったわけではありません。

 2006(平成18)年から始まった英語の試験では、リスニング問題で導入されたICプレーヤーに不具合によるトラブルが発生。その後も機器のトラブルは毎年報告されており、受験生全員が問題なく受けられる状態に達していないのが現状です。

 大学入学共通テストでは、英語民間試験導入が先送りとなったこともあり2021年も英語ではセンター試験同様にICプレーヤーによるリスニングが実施されます。

大学入学共通テストの存在価値は増すか


【全国1万人に聞きました】大学入学共通テストは公平? 不公平?

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