今なお成長し続ける「硫黄島」、ついに小笠原諸島で最大に

小笠原諸島に浮かぶ島々は、経年によって面積や周囲、標高が変化し続けていることをご存じでしょうか。その中のひとつ硫黄島が、このたびついに同諸島で最大の島に躍り出たとのこと。紀行作家の斎藤潤さんが、その変遷や理由を解説します。


背が伸び続ける「摺鉢山」の特異さ

 決定的な要因は、硫黄島周辺での活発な火山活動による、異常な隆起です。硫黄島は世界でも屈指の地殻変動が激しい場所で、異常な隆起や小規模な噴火や水蒸気爆発を繰り返しています。

東京から南へ約1250km。東京都小笠原村に位置する硫黄島(画像:(C)Google)

 硫黄島の健闘ぶりを確認するため、摺鉢山(すりばちやま)の標高の変化も見てみましょう。

 摺鉢山の標高を、『小笠原島總覽』『2004年版シマダス』『2019年版シマダス』の順に並べると、

127m → 161m → 170m

と、背が高くなる一方です。

『小笠原島總覽』発刊時からたった75年間で43mも隆起しているのは、地質学的には異常値です。しかも、最近の15年間で9mも背が伸びている。これは、とんでもなく異常な数値です。中でも、2011年から2012年にかけては、年間2mを超える隆起を観測したそうです。

 一戸建てに住んでいる人が、わずか1年間で住宅地の中にある自分の敷地だけ2mも高くなっている様子を想像すれば、この数値の異常さが理解できるでしょう。

 山の標高の変化以上に、もっと分かりやすい目に見える変遷(へんせん)があります。1929(昭和4)年当時、硫黄島のはるか沖合にあった「釜岩」が置かれた立ち位置です。

海上の離れ岩を飲み込んだ硫黄島


【画像】硫黄島「巨大化」の理由、時系列で見る

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