今なお成長し続ける「硫黄島」、ついに小笠原諸島で最大に

小笠原諸島に浮かぶ島々は、経年によって面積や周囲、標高が変化し続けていることをご存じでしょうか。その中のひとつ硫黄島が、このたびついに同諸島で最大の島に躍り出たとのこと。紀行作家の斎藤潤さんが、その変遷や理由を解説します。


過去100年間「最大島」は何度も入れ替わり

 東京府が1929(昭和4)年に刊行した『小笠原島總覽(そうらん)』によれば、父島と母島と硫黄島の概要(面積・周囲・最高峰の標高)は以下のようになっています。

硫黄島。米軍が上陸した南海岸から望む摺鉢山(画像:斎藤潤)

・父島
 面積:2273町歩(22.54平方キロメートル)
 周囲:13里8町(51.9km)
 中央山の標高:1170尺(354.5m)

・母島
 面積:2411町歩3段(23.91平方キロメートル)
 周囲:10里(39.3km)
 乳房山の標高:1690尺(512.1m)

 そして、

・硫黄島
 面積:1466町歩(14.54平方キロメートル)
 周囲:5里29町(22.8km)
 摺鉢山の標高:420尺(127.3m)

に過ぎませんでした。

 なお、1町歩は9917平方メートル、1里は3927m、1町は109m、1尺は30.3cmとして換算してあります。

 改めて『小笠原島總覽』を読み直して驚いたのは、約100年前は母島が小笠原諸島最大の島だったこと。

 つまり、この100年間で小笠原諸島最大の島は母島 → 父島 → 硫黄島と目まぐるしく変化していたのです。人間の手による埋め立てや大地震による突然の隆起で土地が広がったとか、逆に地震によって土地が一瞬にして沈降したという記録はありません。

背が伸び続ける「摺鉢山」の特異さ


【画像】硫黄島「巨大化」の理由、時系列で見る

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