都内におしゃれな「木造ビル」が建てられ始めている深刻な事情

現在、都内に続々と増えているおしゃれな木造ビル。その魅力と林野庁の取り組みについて、フリーライターの立花加久さんが解説します。


安い国産材が大量に余っている現状

 そもそもなぜ、木造ビルが建設され始めているのでしょうか。

 もちろん、耐火性能と経済性が向上した新しい木材加工技術と、20年前から断続的に改正されてきた建築基準法などが大きくバックアップしているのですが、その根本理由は、日本の森林に戦後初めて一大変革が訪れたためです。

 戦争中に燃料として木々が大量伐採されたため、戦後の日本各地の森林はいまでは想像できないほどのはげ山が広がっていました。

 その後、国土の保全、また復興に伴う住宅建築材の需要を満たすために、スギ・ヒノキなどが多く植林されました。おかげで森林の木材量(樹木の幹の体積)は約49億立方メートルと、おおよそ60年前の約2.6倍まで増加。現在、その過半数が収穫時期を迎えています。

 さらに加工技術の向上でコストパフォーマンスも良くなり、価格も輸入材に対抗できるほどに安定してきています。要するに、安い国産材が大量に余っているということなのです。

戦後初となる一大収穫時期を迎えている日本の森林(画像:林野庁)

 そこで国産材の利用促進を目指すべく、林野庁は現在「木づかい運動」という推進運動と「木育」という教育運動に取り組んでいます。

 2015年からは、優れた木材製品を顕彰するコンテスト「ウッドデザイン賞」もスタート。生活雑貨や家具といったものに混じって、木造ビルが顕彰される頻度も増しているため、世界的にも珍しい、日本を代表する建築コンテストの意味合いが強くなりつつあるのです。

商業ビルのほか駅舎、企業オフィスも木造に


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