人が消えた廃墟都市……話題の作品集『東京幻想』が暗示した「2021年の東京」とは
コロナ禍の2020年初夏に発売され、大きな話題を呼んだ『東京幻想 作品集』。人が消えて廃墟と化した東京の街を描いたこの作品には、どのような思いが込められているのでしょう。作者に話を聞きました。
東京が持つ華やかさとはかなさ、強さと脆さ
「東京幻想」としての活動をスタートさせたのは2008(平成20)年。自身で撮影した写真を基にデジタルツールで“現実”の風景を描き起こし、その上に破壊や緑、季節や時間帯を描き加えていきます。

舞台は東京。「東京は子どもの頃から慣れ親しんだ街ですし、絶えず変化を繰り返している街でもありますから」。
たとえば作中に描かれたJR原宿駅の木造駅舎や、渋谷駅・ハチ公前広場の電車モニュメント「青ガエル」は、取り壊しや移設によって姿を消し、今はもうありません。
ここは、いくつもの建物や流行が生まれる代わりに古いものがひとつ失われていく場所。幻想さんはそこに「華やかさとはかなさ、力強さと脆(もろ)さといった、さまざまなコントラスト」を見ます。

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