コロナ禍で外国人減少も「新大久保」に新規出店が止まないワケ

コロナ禍で新大久保の外国人人口が減少しています。一方、これをチャンスととらえビジネスに乗りだす彼らの姿も。最新の現状について、アジア専門ライターの室橋裕和さんが解説します。


失われつつある新大久保の「新陳代謝」

 2020年10月から、日本も入国制限の解除が始まりました。

 留学生もその対象ではあるのですが、やはり渡航を見合わせる人は多いようです。それに入国後14か日間の隔離については、受け入れる学校側がホテルなどを用意しなくてはならないこともあって、思うように留学生は入ってきていません。

 それでも、緊急事態宣言下ではほとんど見かけることもなかった留学生たちが、少しずつ戻ってきています。

 新宿区に暮らす4万人前後の外国人のおよそ半数は留学生なのです。毎年、新しい留学生が入ってきて、新大久保の街にも流動性や活気をもたらしてくれたことに間違いはありません。コロナ禍が収束しないと、その新陳代謝も失われてしまうかもしれません。

あえて攻勢をかける外国人の商売人たち

 一方でコロナ禍を「チャンス」と捉える外国人もまた、新大久保にはたくさんいます。飲食店の中には撤退する店も出てきているのですが、そこにすかさず新しく入居していくのはこの街ではほとんどが外国人です。

 2020年8月には老舗だったチュニジア料理店がなくなってしまったのですが、そのあとにすかさずネパール料理店が入りました。新規オープンのベトナム料理店もあれば、中華系の魚屋、ハラルフードショップなども、このコロナ禍で開店しています。

営業は続けていても、コロナ禍のため売りに出ている物件や経営が譲渡された物件も多いと言う(画像:室橋裕和)

 商売人のひとりは「いまなら安く借りられるから」と言います。新大久保・大久保エリアは韓流エリアに代表されるように商売の激戦区です。オフィスや店舗物件の賃料は高く、また空きもあまり出ないと聞きます。いまがそんな場所に店を構えるチャンスと見る外国人もいるのです。

 彼らは、

「駅から近い物件をいまのうちに抑えたい。いずれコロナは収まるし、そのときは人の流れも戻ってくる」

 と自信満々に語ったりもします。

 その言葉通りになるかどうかはわかりませんが、思いついたことはまず実行してみる。リスクを恐れず、というよりあまり深く考えず、取りあえずやってみようという外国人が新大久保には次々とやってきます。この街は彼らのビジネスの場でもあるのです。

外国人人口の減少が生み出すもの


【地図】新大久保の「イスラム横丁」を見る(4枚)

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