「北欧デザイン」はいつから日本に普及したのか? IKEA都心型店舗の増加で考える

デザインのシンプルさやその機能性から、日本で根強い人気を誇る北欧家具。その人気はいったいいつ頃から生まれたのでしょうか。フリーライターの犬神瞳子さんが解説します。


ブームの始まりは1990年代半ばから

 北欧デザイン普及の始まりは家具です。1970年代には雑誌などで既に北欧家具が優れたデザイン性を持つものとして言及されています。

 その後、1987(昭和62)年に読売新聞社・北欧閣僚評議会などが主催する「北欧デザインの今日――生活のなかの形展」が開催され、全国を巡回しています。東京は10月から池袋の西武池袋本店(豊島区南池袋)で展示が始まり、陶芸や染め物、生活用品など300点あまりが陳列されました。

 しかし1980年代まで、北欧家具やデザインは現在のような地位を築いていませんでした。1970年代に紹介された頃は小さなブームにはなったものの、価格が高く高級品としてのしてのイメージが強いため、さほど購入層は広がりませんでした。またバブル期はイタリアンモダンが主流だったこともあり、シンプルな北欧デザインのよさはいまいち理解されなかったのです。

北欧家具のイメージ(画像:住環境ジャパン)

 ところが、1990年代半ばに状況が変わります。

 この頃になると価格帯の低い北欧家具が輸入されるようになり、円高も相まって価格も低下。加えて、バブル期にはあまり受け入れられなかったシンプルで機能的なデザインが優れた価値を持つという意識が次第に広がっていきました。

 この頃の新聞や雑誌を見ると、「北欧は冬が長く室内で過ごすことが多いので快適に暮らすために機能性を兼ね備えたデザインが発達している」という解説が多くあります。

 日本人の北欧に対するイメージはこの頃は貧困で、「冬は雪に閉ざされる寒い国」程度の知識しかありませんでした。それがデザインが知られていくに連れて、急激に意識が変わっていったのです。

北欧幻想を超えた先にある評価


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