『鬼滅の刃』の聖地、台東区「浅草」が人々を引きつけてやまない根本理由

コロナ禍で観光客が激減も、アニメ『鬼滅の刃』の影響で再び注目を浴びる浅草。そんな同エリアの持つ魅力について、文教大学国際学部准教授の清水麻帆さんが解説します。


歴史文化が現存している街になぜ人は引かれるのか

 現代社会に生きる私たちは、なぜ歴史文化を継承してきた浅草に、歴史文化が味わえる街やレトロな雰囲気に引かれるのでしょうか。

 私たちは時空を超えて存在している有形・無形の歴史文化に触れると、歴史と自分がつながっている、またはその歴史の一部のなかで生きていることを認識できます。それは当時を体験できることであり、さまざまな想像を駆り立てます。つまり、浅草はそうした体験ができる場所なのです。

浅草の飲食店街(画像:写真AC)

 実際にコロナ前まで観光客たちが着物や浴衣をレンタルし、街を闊歩(かっぽ)している姿をよく見かけました。加えて、コロナ渦でさえも若者たちが和装で歩いている光景も普通です。

マンガやアニメから得られる想像力

 また小説やマンガ、アニメなどのさまざまなコンテンツを通じて、違った想像が駆り立てられることで、自分だけの小さな楽しみを得ることもできます。

 例えば前述の『鬼滅の刃』の劇場版『無限列車編』では、炎柱の煉獄杏寿郎(れんごく きょうじゅろう)が物語の主要な人物として登場します。彼の実家は現在の東京都世田谷区といわれていますが、もし彼が当時の浅草に行ったことがあるとしたら、浅草文化やおいしいものを堪能したのでしょうか、いったい何を食べたのでしょうか……

 これを連想したのは、煉獄杏寿郎が蒸気機関車(無限列車)のなかで牛鍋弁当をおいしそうに「うまい、うまい」といって10個以上も食べているシーンが印象的だったからです。

牛鍋弁当のイメージ(画像:写真AC)

 浅草には電車が当時開通しており、江戸時代から今日まで続く歴史や文化、老舗の食事処がそのまま現存しているため、こうしたことを容易に想像でき、連想につながったわけです。同時に、煉獄杏寿郎には浅草を堪能し、楽しい時間を過ごした時間があってほしいと切に思いました。

 私たちは現存している歴史文化を通じて、さまざまな想像を膨らましたり、貴重な体験をしたりして、自らが過去・現在・未来へつながっていることを実感するのです。

 東京には浅草だけではなく、地域ごとの歴史や文化がたくさんあります。東京にある「地元」や「地域文化」をぜひ探してみてください。新たな発見や自分なりの楽しみ方が見つかるはずです。


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