たった3人のために上映された「レイトショー」が、ある夜サラリーマンの心を癒した

東京で暮らし、働く男性たちは、日々何を見て何を思いながら過ごしているのでしょう。イラストレーターでライターのズズズ(zzz)さんが、自身の「何でもない今日」をイラストともに切り取ります。今回のテーマは「品川のレイトショー」。


筆者、30代風女性、50代風男性の3人きり

 映画館を出ていくお客さんを見ると私服のカップルや学生、子供連れなど、これからレイトショーを見るわれわれとは明らかに異なる客層です。再び訪れる静寂。

 ほろ酔いでシアター清掃が終わるのを待っていると、30代くらいの女性は先ほどの写真をSNSにあげているのかスマホ操作に夢中で、男性会社員は空になったビールのカップを手に宙を見つめていました。

 しばらくすると開場のアナウンスが響き、ロビーにいた全員が荷物をまとめだします。シアターへ続く通路の入り口で短い列になり、スタッフにチケットをもぎってもらう。

 シアターへ向かう時間はみんな無言ですが、少しだけ早足になっているところに、あふれ出すワクワクを感じました。映画、楽しみですよね。

広いシアターに観覧客はたった3人。静かな場内で上映は始まる(画像:ズズズさん制作)

 席に着くと大画面でお知らせが始まり、私と30代くらいの女性、50代くらいの男性会社員の3人のためだけに映画が始まる。映画館には申し訳ないのですが、大画面をたった3人で眺めるのはこの上ないぜいたくな時間です。

 映画館は喜怒哀楽どんな感情にも寄り添ってくれます。つらいことがあったらコメディーを見て笑うのも良いですし、悲しい映画を観て思いっきり感情の底まで落ちて大粒の涙を流すのも良い。

 映画館の暗闇は、とても身近で、とても素敵な非日常空間なのです。

 映画館の楽しみ方はこのように平日と土日でも異なりますし、シネコンとミニシアターでも異なってきます。東京にはさまざまな個性的な映画館があって飽きることがありません。

新文芸坐で朝まで映画を見た若かりし日


【画像】筆者が訪れた品川の映画館

画像ギャラリー

/wp-content/uploads/2020/11/201120_late_03-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/11/201120_late_04-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/11/201120_late_05-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/11/201120_late_06-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/11/201120_late_01-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/11/201120_late_02-150x150.jpg

New Article

新着記事

Weekly Ranking

ランキング

  • 知る!
    TOKYO
  • お出かけ
  • ライフ
  • オリジナル
    漫画