鍋シーズン到来 ひとりで食べるならすき焼きより、やっぱり「キムチ鍋」なワケ

冬が近づくと食べたくなる鍋ですが、2020年はその人気に変化が起きているようです。ひとり鍋ブームとともに、ホットペッパーグルメ外食総研・上席研究員の有木真理さんが解説します。


不動の1位「すき焼き」を倒した鍋とは

 筆者が上席研究員を務めるホットペッパーグルメ外食総研(リクルートライフスタイル)は、経年で「みんなの食べたい鍋ランキング」という調査を行っています。2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、感染防止の観点からみんなで同じ鍋をつつくというシーンが少ないと考え、「ひとりで食べたい鍋」について調査しました。

 そして調査の結果、「キムチ鍋」が8年連続で1位だったすき焼きに倍以上のポイント差をつけ1位となったのです。これはキムチ鍋は刺激が強く、好みのわかれる味であることに加え、自分好みに辛さをアレンジできるという、「ひとり鍋」ならではの結果と言えます。

全国の20~30代の男女1044人を対象に行った鍋に関するアンケート(画像:リクルートライフスタイル)

 また3人にふたりが「ひとり鍋」の経験者であると回答し、その魅力は「他の人に気を遣わず自分のペースで食べられる」が第1位。「手軽に作れるから」「一人分の出汁などの商品も出てきているから」と続きました。

 新型コロナウイルスの影響が上位になるという仮説のもとで調査に入ったため、驚きの結果となりました。

コロナ禍が原因でニーズは高まったのか

 筆者は今回の結果について、潜在的なニーズが露呈しただけだと考えます。

 その理由は、2019年以前に「鍋をするときに気になること」について調査したところ、「直(じか)箸でよいか」「取り分けるべきか」「食材を入れる順番」など、他人に気を遣うような回答が上位を占めていたからです。つまり、「ひとり鍋」ニーズは新型コロナウイルス感染拡大前から消費者の傾向として存在していたのです。

 鍋は体が温まるし、調理も簡単。みんなでワイワイ囲んで宴会をすることは何より楽しく、メリットが多い冬の人気コンテンツです。一方、自身の好みに合ったものをチョイスできないというデメリットも存在しています。

すき焼き(画像:写真AC)

 そのようなことから、「ひとり鍋」のニーズはそもそも高まりつつあったのです。晩婚化、働き方改革など人々のライフスタイルの変化に伴い、個食化が進んでいることも、新型コロナウイルス感染拡大前から起こっていた社会現象と言えます。

以前から「ひとり鍋」の人気店は存在した

 六本木、表参道、銀座で展開するきのこ鍋専門店「Shangri-La’s secret(シャングリラズシークレット)」。

「Shangri-La’s secret」で提供されるメニュー(画像:シャングリラインターナショナルダイニング)

 こちらでは、30種類のキノコを煮だしたブラックスープを味わう薬膳鍋が楽しめます。メニューはかわいくおしゃれなベトナム産の鍋でひとりずつ提供され、自身の好みの火通し具合で味わえます。人に気を遣って味を決めたり、取り分けしたりしなくてもいいのです。

 もちろんこのブラックスープの鍋がとてもおいしくて、美容にも良く、おしゃれであるという大前提はあってこそですが、年中大人気のお店となっています。

今後も高まる「ひとり鍋」需要


【図表】「みんなの食べたい鍋ランキング2020」を見る

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