年々高まる「理数教育」の存在感 未来のノーベル賞候補を生むために日本は何をすべきか

子どもたちの算数・数学、理科への関心は近年高まりを見せています。一方、その価値には濃淡があるようです。理数教育を日本が今後強めていくには何が必要なのでしょうか。教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。


求められる理科の実用性の訴求

 一方、算数や数学と異なる結果が出たのが理科です。

 3年ごとに実施される理科の直近アンケート結果(2018年度)によると、理科が好きだという割合は算数に比べて高く、小学6年生では83.5%、中学3年生では62.9%となっています。

 しかし「理科の勉強は大切」と考える児童生徒は算数・数学より低くなっており、特に顕著なのは「社会に出てから役に立つ」の項目です。

 小学6年生の73%、そして中学3年の56.1%が大人になってから理科の知識が役に立つと考えているものの、2019年度の算数・数学のアンケート調査と比べて低い数値になっています。

理科の授業イメージ(画像:写真AC)

 ただ、日本では高校1年生が調査対象となるPISA(経済協力開発機構〈OECD〉生徒の学習到達度調査)の結果でも、日本の高校生の数学的リテラシー、科学的リテラシーは世界的にも高いことがわかっています。

 私立大学の学部別の志願者数も、理系が極端に減少しているわけでもなく、理科や算数、数学が嫌いな子どもたちが増えているわけではありません。

 多くの小中学生が数学の大切さを理解していることを考えると、理数教育の充実を図るに、理科の大切さや実社会でどのように役立つのか理解させる機会を増やすことが課題だと言えます。

 理数教育がこれまで以上に重要視されている背景には、科学技術が発達した現代社会で最先端技術が国の運命を左右する大きなカギとなっているからです。

 子どもたちが理系科目を敬遠したり実社会で役に立たないと考えたりして、理系学部を選択しないと、技術開発を支える人材が減少し世界との競争力が低下します。

 科学技術は知的財産であり、特許権などで収入を得ることも可能です。収益を設備投資にまわし、新たな産業や雇用を創出することで経済も活性化していきます。

理数教育に力を入れている東京都


【調査結果】コロナ感染拡大で「子どもに取らせたい資格」が変化? 1位は何?

画像ギャラリー

/wp-content/uploads/2020/10/201017_risu_06-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201017_risu_07-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201017_risu_08-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201017_risu_09-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201017_risu_01-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201017_risu_02-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201017_risu_03-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201017_risu_04-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201017_risu_05-150x150.jpg

New Article

新着記事

Weekly Ranking

ランキング

  • 知る!
    TOKYO
  • お出かけ
  • ライフ
  • オリジナル
    漫画