日本唯一の「砂漠」は鳥取県じゃなく、実は「東京都」にあった

日本で唯一の「公式な砂漠」、どこにあるかご存じでしょうか? 鳥取県、と答えてしまいそうですが、答えは実は東京都。その風景に魅了された紀行作家の斎藤潤さんが、読者を現地へといざないます。


まるで月か、地の果てのような風景

 これまで、三原山には何回か登ったことがあったので、今回は雄大な風景を一望できる山上の大島温泉まで行き、そこから三原山へ向かって歩きました。

 火口原に降りてゆく細い道は、広葉樹の林の中に続いていましたが、樹々の背が低くなるにつれ、草地の面積が広がり、やがて砂原になり、そこに息をのむ風景が広がっていたのです。

伊豆大島にある展望台から「裏砂漠」と三原山を一望(画像:斎藤潤)

 月世界、砂漠、地の果て――いろいろな言葉が頭の中を駆け巡ります。

 溶岩が流れた痕なのでしょう。ジオロックガーデンと呼ばれる、黒い海に小山のように波立つ岩の連なりが何か所もありました。冷えて岩になる、夜陰の中で赤い光を放ってうごめいていた姿を想像するだけで、わくわくします。

 一歩一歩進むたびに、ジャッジャッジャッと足元で鳴り続けている大地を見ると、細かい砂利のようなスコリアばかりではなく、溶岩の塊がいくらでも転がっていました。

黒いものが多いのですが、なぜか鮮やかな赤褐色もあります。黒いものも剥げ落ちたような部分に、水面に広がる油のような虹色を見ることもありました。

 スコリア(岩滓、がんさい)とは、噴火によって噴き上げられたマグマが細かく千切れて飛び散り冷えて固まった多孔質の黒っぽい塊です。砂ではなく、砂利といった方がいいでしょう。

 崩れたアスファルトのようにも見えますが、高圧下で溶岩に含まれていた水などが抜けた細かな穴(軽石を思い浮かべてください)があいているので、見た目よりもずいぶん軽いのです。

自然が作り上げた石庭に立ち尽くす


【画像】東京都にある、日本唯一の「砂漠」を見る(8枚)

画像ギャラリー

/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_04-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_05-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_06-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_07-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_08-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_09-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_10-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_11-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_01-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_02-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/10/201009_izuoshima_03-150x150.jpg

New Article

新着記事

Weekly Ranking

ランキング

  • 知る!
    TOKYO
  • お出かけ
  • ライフ
  • オリジナル
    漫画