本年度スタートの小学校「英語教科化」、実はゆとり教育のたまものだった?

ついに小学5年生から科目化された英語教育。その未来と問題点について、教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。


小中高で英語力の底上げに注力

 いよいよ始まった小学校からの英語教育ですが、文部科学省は長期的な視野に立って抜本的改革を断行する計画です。

 具体的には「聞く」「読む」「書く」「話す」の力を、年齢ごとに身につけていくことを目指しているのです。

英語を勉強する中学生のイメージ(画像:写真AC)

 小学校3~4年生にはさまざまな活動を通じて、英語を聞かせたり話させたりして親近感を持たせることで、英語学習の敷居を低くしています。

 教科化となる小学5~6年では読むことや書くことを重視し、中学に向けた土台作りを実施。中学校では英検3級から準2級まで、高校では準2級から2級までの英語力を定着させる目標を掲げています。

 全国の公教育で英語を学ぶ期間が延びるに伴い、文部科学省ではそれに見合った強化策を提示しています。しかし、さらに突っ込んだカリキュラムを実施しているのが、東京都の自治体です。

公立でも独自カリキュラムを行う東京都

 小学校の英語の授業は、全国一律ではありません。国際都市・東京の中には英語学習により力を入れている自治体もあります。

 港区の区立小学校は、1年生から6年生までが受講する国際科を設けています。また一部の小学校では、朝学習の時間にフォニックス(文字と発音の規則性を学び正しく発音できる学習法)を行っています。

 小金井市立緑中学校(小金井市緑町)では、学区内にあるふたつの小学校と連携した英語教育を行い、学力向上を目指しています。

英語を勉強する小学生のイメージ(画像:写真AC)

 ふたつの小学校では、2015年12月から保護者ボランティアによるフォニックス指導をスタートするなど、地域の力を借りた取り組みを行っているのです。

 英語を親しむために始めたこの活動は、中学校進学後に学校生活や勉強内容に慣れることができず不登校につながってしまう「中1ギャップ」解消の一環として始まりました。

 今では全国の公立小学校で英語を学ぶようになりましたが、東京都は国際都市としての顔を持つため、全国の先を行く独自カリキュラムで子どもたちの英語力を高めていこうとしています。

小学校で600から700語の英単語を学ぶ


【英語教育の実態調査】99%の親が子どもに英語をしゃべれるようになってほしい――でも、なんで?

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