コロナで化粧品不況のなか ファンケルが銀座「旗艦店」をリニューアルした真の狙い
2020年9月13日
お出かけ化粧品・健康食品大手のファンケルが2020年8月、銀座の旗艦店を全面リニューアルオープンさせました。化粧品業界が「コロナ不況」と言われる今、リアル店舗を充実させる狙いはどういった点にあるのでしょうか?
リアル店舗ならではの体験
まず、リニューアルに際してのメッセージは「美も、健康も、新しい体験。」。
それを体現しているのは、例えば5階と6階にそれぞれオープンした美容と健康に関する「パーソナルカウンセリング」のフロアです。
美容フロアでは最新機器を使った肌状態チェックやメイクアップレッスン、健康のフロアでは食生活チェックや未来の体形が分かる分析など、自身の美容や健康に知り改善につなげるためのコースを体験できます(要予約・有料)。

また注目したいのは7階の「元気ステーション」。片足立ちでバランスを保ちながら銀座の街を歩くシミュレーションなど、実際に体を動かしゲーム感覚で健康について学べるデジタルコンテンツを導入していて、ひとりでも友人同士でも楽しめそう(無料)。
カフェや本格レストランも3フロアに構え、全館を通じて「体験」に重きを置いた、リアル店舗ならではの要素を充実させているのが特長です。
通販とリアル店舗の両輪で
馬見塚陽子(まみづか ようこ)館長によると、同店も営業規模の縮小を迫られるなど、少なからぬ新型コロナの影響を受けました。
コロナ禍で同社は、普段は店舗を利用しているユーザーに対して積極的に通販の利用を促すことで、直営店舗ユーザーで初めて通販を利用した「通販新規」の顧客数(2020年4~6月期)を前年同期の6.5倍に増加させました。
創業当初からの販路である通信販売にあらためて注力することで、根強いファンケル・ファンに応える施策を展開しています。
実際、コロナ禍での通販利用は増えているようです。
先述のアイスタイルが5月に行った別のアンケート調査では、「新型コロナウイルスの感染拡大によって化粧品を通販で買うことに変化はあったか」という問いに対し48%の人が「とても増えた」「増えた」と回答しました。
ただ一方、リアル店舗だからこそ味わえる楽しみもあると、馬見塚さんは考えます。
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