部外者はてんやわんや? 東京23区の高級住宅街に「一方通行」が多いワケ

「日本のビバリーヒルズ」とも言われる渋谷区松濤を始めとして、都内にはいくつもの高級住宅街があります。そんなエリアには「一方通行」が多いと、住宅評論家の櫻井幸雄さんは言います。いったいなぜでしょうか。


信号機の未普及が生んだ必然

 今なら交通事故防止のため、まずは信号機を付けることになるでしょう。しかし大正末期から昭和にかけての時代、信号機はまだ普及していませんでした。

 歴史をひもとくと、日本初の電気式信号機は1930(昭和5)年に都心部の日比谷に設置されたものだったとされます。それ以前は、交差点の真ん中に人が立ち、手旗信号で交通整理をしていました。

都内の信号機(画像:写真AC)

 その時代の話ですから、住宅地内の十字路で交通事故を防ごうとしたら、交差点ごとに人を立たせて旗を振らせないといけません。そのようなことは現実的にできません。

 そこで、考えられたのがすべての道を一方通行にする工夫です。

一方通行の道ばかりにして、交通事故を防止

 一方通行の道は、逆走する車がない限り、対向車とぶつかる事故は起きません。

 そして、道路が交差する場所での事故も少なくなります。それは、見通しの悪い交差点にさしかかると、運転する人はスピードを落とし、いったん停車をするからです。

 一時停車し、左右の安全を確認してから交差点を通過します。そのとき、左右にも別の車がいったん停車していたら……そのときは、左方優先と決められていました。

 自分の車の左側にいったん停車している車がいたら、そちらが先に進む。自分の車の右側にいったん停車している車があったら、その車に対して自分の車が「左側」になるので、自分が先に進む――。

信号機のない交差点のイメージ(画像:写真AC)

 この「左方優先」は、現在でも信号機がなく、優先順位の決まっていない道が交差する場合のルールになっています。

 つまり、住宅地内の道路を基本的にすべて一方通行にすることで、信号なしでも安全な交通事情を生み出したわけです。

一方通行の道は、現在さらに狭くなっている


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