本当に時代遅れのオワコンか? 「としまえん閉園」で考える遊園地の現代的価値とは

2020年8月末、94年の歴史を持つ遊園地「としまえん」が閉園します。2000年前後から相次いだ、老舗遊園地の閉園。令和の時代に生き残るヒントは何なのでしょうか。文殊リサーチワークス・リサーチャー&プランナーの中村圭さんが解説します。


としまえんといえば「自虐」広告

 例えば、1986(昭和61)年の「プール冷えてます」、1990(平成2)年4月1日の「史上最低の遊園地。TOSHIMAEN」(エープリルフールの新聞一面広告)、同年夏の「暑中御見舞い申し上げます。」(鍋がぐつぐつ煮えている映像のアップに上記テロップが出るテレビCM)。

新型コロナウイルス感染拡大による臨時休園から約2か月半ぶりに営業を再開した遊園地「としまえん」の正門。2020年6月15日撮影(画像:時事)

 1992年には、女優・宮沢りえの写真集『Santa Fe』の表紙に使用した扉を取り寄せて「豊島園に、サンタフェの扉が、やって来た!!!」、1996年の夏に行われるはずだった世界都市博覧会(都市博)をもじった「とし博 開催決定!」……など。

 当時まだ珍しかった「自虐ネタ」は、30歳代以上の人ならば何かしら記憶に残っているのではないでしょうか。

 さて、閉園後は一部敷地を使用して、「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ ハリー・ポッター」が2023年開業予定となっています。

 英国ロンドンに次ぐ世界で2番目の施設となり、映画『ハリー・ポッター』シリーズの映画セット内のシーンを実際に体験できるエンターテインメント施設とのことです。

高度成長期を支えた大衆向け娯楽

 としまえんなどの遊園地は、テーマパークや動物園、水族館などと並ぶ国内の定番レジャー施設です。

 明治時代から開業が見られ、特に鉄道事業者が沿線の宅地開発に伴い、都市機能の充実、鉄道利用の促進のため、開発を促進した経緯があります。まだ大衆の娯楽が少なかった戦後から高度経済成長期にかけ、レジャーの受け皿として機能してきました。

 しかし、1983(昭和58)年に「東京ディズニーランド」(千葉県浦安市)がオープンし、その後のバブル期にさまざまなレジャーの選択肢が増えてくると、消費者の余暇志向も成熟し始めます。

有名な老舗遊園地が相次いで閉園


【画像】としまえん跡地にオープン予定 「ハリポタ」施設のイメージ画像を見る

画像ギャラリー

/wp-content/uploads/2020/08/200821_toshima_05-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/08/200821_toshima_01-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/08/200821_toshima_02-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/08/200821_toshima_03-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/08/200821_toshima_04-150x150.jpg

New Article

新着記事

Weekly Ranking

ランキング

  • 知る!
    TOKYO
  • お出かけ
  • ライフ
  • オリジナル
    漫画