早稲田や横浜国大も導入 「共通テスト」使った合否判定から見る、さまよえる一般入試の行方
2020年8月10日
ライフ新型コロナの影響で、入試内容の変更など、本年度は例年以上に神経質な受験シーズンを迎えそうです。その具体的な懸念点について、教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。
早稲田大学や横浜国立大学の決断
試験範囲を狭める大学が続出するなか、2021年2月に大学で行う一般選抜に関して、早稲田大学(新宿区戸塚町)は7月31日(金)、受験生が新型コロナウイルスに罹患(りかん)したり、濃厚接触者となって欠席したりする場合は、大学入学共通テストで合否を判断すると発表しました。
横浜国立大学(横浜市)は前期後期ともに個別試験を中止し、大学入学共通テストで代替えすることを決めています。

早稲田大学は休校措置の判断も迅速で、何かとその対応が注目を浴びていることから、一般入試の代替案についても他の大学の追随が考えられます。
大学入学共通テストのみのメリットとデメリット
従来のセンター試験は「暗記に偏っている」として、大学入学共通テストは学生の思考力、判断力、表現力をみる新たなテストとして導入された経緯があります。
事前に行われた試行調査では、国語だけでなく数学でもグラフやポスター、会話文などの資料を使って解く出題がありました。
大学入学共通テストは、センター試験よりも受験生の総合力を見極めることができるとのことから、大学側も「大学入学共通テストで判断する」という思い切った決断を行えたと言えるでしょう。

それでは受験生は大学入学共通テストに向けてひたすら努力すればよいのかというと、そう簡単ではありません。
特に現役生は3月から5月末までの休校措置で学習の遅れに不安を抱えており、遅れを取り戻すことだけでなく、新テストの問題をスピーディーに解くために、資料の読み込み作業に慣れる必要もあります。
それと並行して、基本問題や応用問題を解いて学力のボトムアップを図らなければなりません。これではやることが多すぎて、焦ってしまう受験生も決して少なくないでしょう。
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