電車を降りたら『キャプテン翼』 葛飾区「四つ木」は機動力に満ちあふれた街だった【連載】東京下町ベースキャンプ(2)
2020年8月8日
知る!TOKYOかつて江戸近郊の農村部だった東京東部の「下町」。そんな同エリアを、ブログ「限界ニュータウン探訪記」管理人の吉川祐介さんは新たな「拠点」と位置付け、再解釈を試みています。
発達したバス網
四つ木駅の北側に京成タウンバスの停留所があります。その終点は、隣県の千葉県にある市川駅。
鉄道網が乏しい荒川以東の下町はバス網が発達しており、四つ木には、駅前、水戸街道、平和橋通りに多数のバス路線網が配備され、新小岩駅、堀切菖蒲(しょうぶ)園駅、綾瀬駅、亀有駅、さらには錦糸町駅などにまでも結ばれています。

鉄道と比較すると、バスは確かに定時性や速度は劣りますが、ホームに上がる必要もなく路上で乗降でき、かつ行き先に応じて豊富な停留所を選択できる利点があります。
都営バス、京成バス共に料金は一律のため、電車を乗り継ぐよりも安く目的地に到達できることも多く、下町の暮らしは、このバスを使いこなすことで、行動範囲は格段に向上します。
賃貸物件の相場もお手頃
また、現在はコロナ渦の影響で欠航が多く利用機会は少ないかもしれませんが、四つ木を含めた葛飾区は、鉄道での所要時間においておおむね羽田空港と成田空港の中間に位置しています。
加えて四つ木には駅に隣接して首都高速中央環状線のインターチェンジまで存在するのですから、四つ木は、その小さな駅舎からは想像もつかない豊富な交通手段の選択肢を兼ね備えているのです。
都区内においては、この程度の交通利便性であれば特筆するほどの話ではないかもしれません。

しかし四つ木は、先述したように区内でも再開発の進んでいない地域のため、今も廉価な賃貸物件が豊富です。駅前からすぐに住宅街ということもあり、走れば数分で改札を抜けられそうな立地でも、バス・トイレ付で4万円台から存在し、貸家でも6万円台からあります。
おすすめ

New Article
新着記事
Weekly Ranking
ランキング
- 知る!
TOKYO - お出かけ
- ライフ
- オリジナル
漫画