人口1400万人突破で「ひとり勝ち」状態の東京 一方、消滅可能性都市と呼ばれた豊島区は今

人口が1400万人を突破し、過去最高になることが発表された東京都。とはいえ当然、東京都の中にも人口減少が進んでいる自治体はあります。2014年、「消滅可能性都市」と名指しされた豊島区はその後、どのような施策を展開しているのでしょうか。フリーランスライターの小川裕夫さんがレポートします。


課長ポストの民間起用と、トイレの徹底改修

 新設された女性にやさしいまちづくり担当課の課長は、庁内から起用するのではなく、民間から採用しました。新しい発想・視点を取り入れることで、区の行政刷新を図ったのです。

 同担当課が、最初に着手した施策はコミュニティづくりでした。もっと平たく表現すると、人が集まれる場づくりです。

 人が集まれる場づくりで、真っ先に進められたのが公園の改修でした。豊島区一の繁華街である池袋駅の近隣には、いくつか公園があります。それらの公園を女性や子連れのママが安心して利用できるようにしたのです。

 公園の改修で、特に気を使ったのがトイレです。公園にある公衆トイレは、非衛生的で老朽化しているイメージが根強くあります。また、防犯的な面から利用を控えがちな女性もいました。こうしたイメージにより、公園から足が遠のいている区民が多いと判断したのです。

 人が集まれる場づくりの第1弾として改修された南池袋公園(豊島区南池袋)は、広大な芝生広場が整備されました。こうした取り組みにより、豊島区民の間で憩いの場として積極的に活用されるようになりました。

南池袋公園は2016年にリニューアルされて開放的な空間に生まれ変わり、人気スポットに(画像:小川裕夫)




 また、評判を聞きつけた人たちが遠方から押し寄せるようになり、ちょっとしたレジャースポットとして注目されています。

 そして、もうひとつ豊島区が力を入れているのが、ワンルームマンションの規制です。豊島区は2004(平成16)年から、単身者向けのワンルームマンションに課税する「狭小住戸集合住宅税(通称:ワンルームマンション税)」を制定しています。

 ワンルームマンションは、学生や社会人になりたての若者に住んでもらいやすいというメリットがあります。

 先述したように、豊島区内には大学が多く立地し、企業のオフィスなどもたくさんあります。そのため、豊島区内のデベロッパーや地主さんが家賃収入を効率的に得られるワンルームマンションを建てる傾向が強かったのです。

 ワンルームマンションが多くなり過ぎると、子育て世帯用の住居が相対的に減少します。つまり、豊島区に多くの若者が居住しても結婚・出産を機に区外へと転居してしまうのです。

 これを放置していれば、豊島区の高齢化率が上昇します。長期的な視点に経てば、それは豊島区の人口減少にもつながる話です。

1Rマンションの規制で子育て世代を呼び込み


【若者にも人気】池袋「10代女子が住みたい街」5位にランクイン! 渋谷は3位、1位は……?

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