人口1400万人突破で「ひとり勝ち」状態の東京 一方、消滅可能性都市と呼ばれた豊島区は今

人口が1400万人を突破し、過去最高になることが発表された東京都。とはいえ当然、東京都の中にも人口減少が進んでいる自治体はあります。2014年、「消滅可能性都市」と名指しされた豊島区はその後、どのような施策を展開しているのでしょうか。フリーランスライターの小川裕夫さんがレポートします。


おばあちゃんの原宿と名門大学が同居する街

 東京都豊島区は東京の中心部に位置し、30万人近い人口を擁します。区内にはJR・東京メトロ・東武・西武が乗り入れる鉄道の要となる池袋駅もあり、同駅やその周辺は多くの人が行き交う街で、全国的にもよく知られた東京を代表する繁華街のひとつです。

 また区内には多くの企業が本社や支店を構えるほか、個人商店が軒を連ねる商店街もあり、平日・週末を問わずに賑わいます。

「おばあちゃんの原宿」として知られる巣鴨地蔵通り商店街も同じ豊島区内。新型コロナウイルス禍でもその賑わいが報道されたほど、普段から買い物客であふれています。

 巣鴨で最も有名な「巣鴨地蔵通り商店街」ももちろん豊島区内であり、そのためか高齢者のイメージも強くあるかもしれません。

巣鴨地蔵通り商店街は、お年寄りはもちろん若者にも人気のスポット(画像:写真AC)

 その一方で、私立の名門と呼ばれる立教大学(豊島区西池袋)や学習院大学(同区目白)をはじめ多数の大学・短大・専門学校がキャンパスを構えているのも豊島区。

 そのため、豊島区内で多くの若者を見かけることができます。

 そんな活気にあふれる豊島区が「消滅可能性都市」と名指しされたのです。区職員や区民、同区に通勤・通学するビジネスマンや学生たちは、日本創成会議の発表が納得できなかったことでしょう。

 名指しされたことに対して、豊島区は日本創成会議に難色を示しました。

 しかし、豊島区はすぐに方針転換。「消滅可能性都市」の払しょくに努める取り組みを始めます。それが「女性にやさしいまちづくり担当課」を新設したことです。

 日本創成会議が消滅可能性都市をシミュレーションする際、最も重視したのが、20歳から39歳までの女性です。この年齢の女性は、いわゆる出産適齢期にあたります。

 当たり前の話ですが、子どもを出産できるのは女性だけ。つまり、将来の人口は適齢期の女性の人口でおおよその予測がつけられるのです。

「消滅可能性都市」を回避するべく、豊島区は若い女性が住みたくなる街、子どもを産みたくなる街、子どもを育てたくなる街に力点を置きました。

 そのために、行政に女性目線を盛り込もうとし、女性目線によるまちづくりを目指したのです。その第一歩が、その名もずばり「女性にやさしいまちづくり担当課」の新設だったわけです。

課長ポストの民間起用と、トイレの徹底改修


【若者にも人気】池袋「10代女子が住みたい街」5位にランクイン! 渋谷は3位、1位は……?

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