年齢超えた「女装男子」増加中 彼らはなぜ女装するのか、そしてなぜ増えているのか

「女装男子」が注目を集めています。テレビやネットで取り上げられているほか、2020年7月には「女装セット」のサブスクサービスまで登場。なぜ今? 関係者のふたりに話を聞きました。


社会とどう向き合っていくか

 ただ一方で、社会の価値観が変わり「女装」がひとつのジャンルとして認知されるようになってきた今も、「わざわざ表舞台に引っ張り出されたくない、そっとしておいてほしい」と考える男性がいるのも事実。

「当然ですが、考え方は皆さんそれぞれです。自らオープンにできる人もいれば、隠し通すことも楽しみのひとつと捉える人もいる。またひと口に『女装』と言っても、完璧に女性になり切りたい人、女性の服を着るだけで満足という人など、本当にさまざまです。女装はひとりとして同じ嗜好(しこう)の人はいない、と言われるほど」

 そうしたひとりひとりの「ありたい姿」が受け入れられる社会が理想としつつ、女装する男性たち側にも気に掛けるべきことはあると、保志さんは考えます。

テレビ会議システム「Zoom」での取材に答える保志さん(2020年6月11日、遠藤綾乃撮影)




 例えば親子連れや友人グループで混雑する休日昼間の電車内。極端で奇抜な女装ファッションをする男性の姿を見つけて、思わずジロジロ視線を向けてしまった経験がある人もいるのかもしれません。

「社会とはさまざまな価値観、考えを持つ人たちが共に生きていく場ですから、『自分はこうありたい』という権利だけを主張することはできません。女装する男性たち自身も、TPO(時間・場所・目的)に合わせた服装や身ぎれいにすることについて、より意識を傾けていった方がよいのではないかと考えています。そうすることによって、社会の見る目ももっと変わっていくのではないでしょうか」(保志さん)

※ ※ ※

 それはおそらく、女装に限った話ではないのでしょう。

 個々人の趣味嗜好(しこう)は細分化し、社会は多様化したと言われて久しい現代ですが、その多様性を担保するための「寛容さ」はどうでしょうか。

 人と人との意見が真っ向から対立する場面は、例えばツイッターなどのSNSでもしばしば見受けられます。匿名ゆえ言葉が先鋭化し、議論さえ成立せず物別れに終わることも。

 異なる価値観が対峙(たいじ)するとき、歩み寄る手段は片方だけにではなく双方に託されているはず、というのは、保志さんが指摘する通りです。

 共感まではせずとも受け入れ合う、そして、受け入れられやすい方法とは何かを模索する――。そうした振る舞い方を示唆しているのが、今風のライトでオープンな「女装男子」なのかもしれません。


【画像】なぜか増えている「ジャニーズ×女装」ドラマの場面を見る

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