上陸難易度はトップレベル、日本初の原生自然環境保全地域「南硫黄島」をご存じですか【連載】東京無人島めぐり(3)
2020年6月14日
知る!TOKYO東京都内に330もある島――その中でも無人島の歴史についてお届けする本連載。3回目となる今回の島は「南硫黄島」。案内人は、ライター・エディターの大石始さんです。
呼称は「じま」から「とう」へ
ちなみに、南硫黄島の島名が「みなみいおうじま」から「みなみいおうとう」へ正式に変更されたのは、25年ぶりとなる環境調査が実施された2007年6月のことでした。

第2次世界大戦以前、南硫黄島の北に浮かぶ硫黄島の島民たちは自分たちの島のことを「いおうとう」と呼んでいましたが、アメリカ軍の統治下だった時代に「いおうじま」となり、その後その読みが定着していました。
島を離れた島民たちからの要請もあり、2007年には硫黄島の呼称がもとの「いおうとう」に戻るとともに、南硫黄島の呼称も「みなみいおうとう」となりました。たかが「じま」「とう」の違いとはいえ、そこには故郷に対する島民と子孫たちの強い思いがあったのです。
●参考文献:
・「地球最後の秘境?原生の自然が残る南硫黄島」(小笠原村観光局)
・「世界自然遺産の小笠原諸島南硫黄で10年ぶりの自然環境調査の結果について」(首都大学東京)
・「東奥日報紙上に見られた水産関係記事の再録集」(青森県産業技術センター水産総合研究所)
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