外出自粛の必需品「DVD」はいつ誕生し、いつ市民権を得たのか

1990年代後半に登場したDVDプレーヤー。その歴史について、20世紀研究家の星野正子さんが解説します。


普及しなかったLD

 DVD以前にもっとも普及していたのは、VHSのビデオテープでした。こちらも収録時間は2時間以上ですが、画質は決して良いものではありません。早送りや巻き戻しの手間だけでなく、時としてデッキの中でテープが絡むことも。なにより、とても場所を取るメディアでした。

 VHSの上を行く規格は、レーザーディスク(LD)がありました。

VHSのビデオテープ(画像:写真AC)

 日本では1981(昭和56)年からパイオニアが市場に投入し、業務用カラオケで主流となりました。しかしソフトのレンタル禁止を戦略としたことから、一般ユーザーに広く普及することはありませんでした。

 ドラマやアニメを全話収録したボックスセットはコアなファンを取り込みましたが、一般的にはVHSで十分と考える人が大半を占めていました。そしてなにより、サイズが直径30センチでレコード状だったことも普及を阻んだ要因でした。

発売当初は8万円もしたプレーヤー

 そのような時代に規格が決定したDVDは、各社が参加したことでVHSの後釜を担う「今世紀最後の大型家電商品」と呼ばれました。

 規格の決定を受けて、各社が1996(平成8)年11月からDVDプレーヤーを発売。その順番は最初に東芝と松下、続いてパイオニア、三洋電機、日立製作所、赤井電機となりました。

 多くの家電製品がそうであるように、最初の価格には今でもビックリします。当時の資料によると、なんと松下の「DVD-A100」が7万9800円、日立の「DV-P1」は8万3000円もしました。

松下電器産業(現パナソニック)が発売していた「DVD-A100」(画像:パナソニック)

 現在、パナソニックが販売しているDVDプレーヤーの価格を見ると、最安値は「DVD-S500」という機種で、わずか4000円程度で販売されています。つまり現在の20倍くらいの価格で売られていたわけで、冷蔵庫や洗濯機を買うくらいの覚悟がいりそうな家電だったのです。

盛り上がるはずだった年末商戦


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