クイズ番組『東大王』で思い出した、80~90年代「東大ブーム」に見る人々の飽くなき知識欲

人気クイズバラエティー『東大王』が現在人気を博していますが、東大ブームはかつても存在しました。20世紀研究家の星野正子さんが解説します。


90年代の若者は「知」にもアクティブだった

 しかし東京大学に入学できなくても、本当に学問を学びたいと考える人はアクティブでした。

『知の技法』が話題になる数年前、評論家・浅羽通明(みちあき)の『ニセ学生マニュアル』という本が、知識欲の旺盛な若者たちの間で話題となっていました。1989年から1991年まで3冊が発売された同シリーズは、「モグる」べき大学の講義を解説したものです。

『ニセ学生マニュアル』(画像:徳間書店)

「モグる」という言葉が、今の若者たちに通用するかは少し疑問ですが、当時は当たり前に使われていました。

 モグるとは、自分と縁もゆかりもない大学の教室に入って、興味のある講義を聞くこと。「この学者の本は面白い」と思えば、その授業に顔を出す――そんな時代でした。また、大半の教授陣も交渉すれば入室を許可してくれました。

「モグる」文化はいずこへ

 中には、どうしても受けたい授業があると学習院女子大学(新宿区戸山)の教授に本気で交渉していた、早稲田大学(同区戸塚町)の学生もいました。

東京大学の外観(画像:写真AC)

 学習院女子大学は、学生・生徒が帰りの道に警備員に「ごきげんよう」という大学です。許可を得ているのにも関わらず、門から入ろうとするたびに止められたといいます。

 そんなモグる文化も、大学が「関係者以外立ち入り禁止」を大きく掲げるようになったり、管理が強化される中で消えていきました。果たして今でも、自由にモグれる大学はあるのでしょうか。

 何はともあれ、東京大学レベルとは言わずとも、知識への飽くなき探究心は称賛されてしかるべきものではないでしょうか。


【画像】『東大王』のマドンナ「鈴木光」さんをチェックする(4枚)

画像ギャラリー

/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_05-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_06-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_07-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_08-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_01-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_02-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_03-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_04-150x150.jpg

おすすめ

New Article

新着記事

Weekly Ranking

ランキング

  • 知る!
    TOKYO
  • お出かけ
  • ライフ
  • オリジナル
    漫画