クイズ番組『東大王』で思い出した、80~90年代「東大ブーム」に見る人々の飽くなき知識欲

人気クイズバラエティー『東大王』が現在人気を博していますが、東大ブームはかつても存在しました。20世紀研究家の星野正子さんが解説します。


実際に一般人が買った結果……

『知の技法』は、当時少なかった全横組みの構成。文章は「です・ます」を使い、読みやすくなるように工夫されていました。

『知の技法』(画像:東京大学出版会)

 扱われている題材も目を引くもので、マドンナの写真集から写真が引用されたり、いしいひさいちのマンガが使われたりしていました。

「東京大学で教えているような内容が、わかりやすく書かれている!」

と話題となり、30万部あまりを売り上げる予想外のベストセラーとなりました。

 多くの人がこの本を手に取ったのは、『知の技法』が東京大学の教科書とは思えないほどわかりやすく、かつ平易に記されているという話が当時広まっていたからです。

 しかしその言葉を信じて本を買った人は、すぐにがくぜんとしました。

『知の技法』は今も書店で売っているので、実際に読めば一目瞭然。東京大学で教えている学者が「やさしく書いた」レベルですから、一般人にとっては想像、以上に難解なものだったのです。

 もともとは授業で使うテキストですから、これを基に教授陣の講義を聴けば「なるほど」と理解することもできたでしょう。ただ、それができない一般人にはなかなか難しい本でした。

 また『知の技法』を使って授業を受ける東大生に対して、尊敬と嫉妬が混じった複雑な感情を抱く人も多かったのです。

90年代の若者は「知」にもアクティブだった


【画像】『東大王』のマドンナ「鈴木光」さんをチェックする(4枚)

画像ギャラリー

/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_05-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_06-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_07-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_08-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_01-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_02-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_03-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/05/200424_todai_04-150x150.jpg

New Article

新着記事

Weekly Ranking

ランキング

  • 知る!
    TOKYO
  • お出かけ
  • ライフ
  • オリジナル
    漫画